40年通われている患者さん 

院長の笹山です。

今回は40年以上当院に通院されている女性の患者さんのお話です。

その最初の通院のきっかけは「顎関節症が酷くて、何処の歯医者さんにも診てもらえない。」でした。

前の歯医者さんで顎の不調を訴えたところ、咬み合わせを削って調整され、顎に余計に負担がかかるようになり、口が開きにくくなり、顎の痛みや異音、肩や手まで痺れるようになり、他の歯科医院に転院するものの、数軒の歯医者さんに治療を断われ、歯科大学病院を受診するも、そこでも治療を断られてしまったそうです。

その後、顎の症状の悪化により、口がほとんど開かなくなり(開口障害といいます。)食べ物は流動食的な物を、僅かに開いた口の横から流し込んで食事を取っていたそうで、体重は30㎏代前半まで落ちてしまったそうです。

あまりに辛くて毎日死にたいと思っていたそうですが、当時中学生のお子さんがいらして、まだ死ぬわけにはいかないと、人づてに当院を聞いて来院されたそうです。

患者さんがおっしゃるには、最初は先代の院長である父にも「これは難しい。」と言われて断られたそうなんですが、診察後も待合室に居残り「何とかしてください。」と何度もお願いしたそうです。

結局父が「どこまで良くなるか約束できないけど。」と折れて治療をスタートしたようです。

その後、数々の治療を経て、多くの不定症状は改善し、軽度の開口障害が残るまでに改善したとのことでしたが、その当時の話を父に聞くと「最初の数回は治療をせずに30分から1時間毎回話を聴くだけにした。」とのことでした。

私の想像ですが、父も治療するとは言ったものの、まだ手を付けるかどうか迷いがあったのかもしれません。

それくらい重度の顎関節症の治療は難しいのです。

現在、顎関節症はストレスによる歯ぎしりや、噛み締めが主な原因と言われており、患者さんの訴えを十分に聴く事でストレスが緩和されたり、時間の経過も症状の改善に繋がったのではないかと思います。

私がこの患者さんを引き継いでから、10年近く経ち、患者さんは80台半ばになられましたが、今もお1人で電車に乗って、定期健診を受けるために来院されます。

「私は歯の大切さを誰よりも分かっているので、歩けなくなっても、タクシーで来ます。」とおっしゃり、私自身は、父から引き継いだ後、特に大きな治療をすることもなく、メンテナンスをおこなっているだけなのですが「大先生にも若先生もいつも感謝しています。」と言ってくださいます。

今回の患者さんに限らず、先代からの患者さんで、引き続き通って下さり、私にまで感謝してくださる方が多くいらっしゃいます。

私もそう言って頂けて、本当にありがたいですし、励みになります。

こんなことを言っては語弊があるかもしれませんが、過去に皆さんが笹山歯科医院にお支払いした診察費で、私は歯科大学に進学出来、今こうやって先代の医院を引継ぎ、皆さんを引き続き診察することが出来ています。

ですので私が最後まで責任を持って皆さんを診続けることは当然のことなんです。

今、先代からの患者さん達は皆さんご高齢になられました。今後いつまで通院して頂けるかは分かりませんが、笹山歯科医院に通っていて良かったと思って頂けるように引き続き頑張ってまいります。

お子さんが初めての歯医者さん どんな感じで診るの?

院長の笹山です。

今日の午後最後の予約は、4人家族さんの定期健診でした。

前の患者さんも帰られて、後ろに患者さんもいないので、貸し切り診療状態です。

お父さん、お母さん、娘さん2人。

下の娘さんは、3歳で歯医者さんが初めて。

待合室では元気でしたが、診療椅子に座ると案の定泣いてしまいました。

ここからが私の出番。

いつものように歯ブラシ練習からスタートして、褒める、褒める、褒める。

いつのまにか泣き止んで、大きなお口を開けています。

今日は歯医者さんが初めてなので、少しメニューをシンプルにして、歯ブラシで歯を綺麗磨いてあげて、バナナ味のフッ素ジェルを塗って、おしまいにしました。

初めての歯医者さんではハードルを下げて、小さな成功体験をしてもらうことを大切にしています。

最初に我慢させたり、怖い思いをすると、歯医者さんに行きたがらなくなってしまいますので。

フッ素もちゃんと出来たので、自分でご褒美のプレゼントを選んで、ご機嫌でお帰りになられました。

ちなみに当院はご褒美用のガチャは置いていません。

ガチャのワクワク感はいいんですが、欲しくない物が出てきた時はテンションが下がっちゃいます。

頑張ったご褒美プレゼントは自分で選びたいですよね?

また3か月後の検診で待ってます^^

退室して頂きました…

院長の笹山です。

いつも患者さんに誠実に対応することを心がけている私ですが、

先日、どうしても我慢出来なくて退室して頂いた方がいらっしゃいます。

 

この方です↓

怖いので遠くから撮影したので分かりにくいですが、かなりの大きさのクモです。

一体、どこから入室されたんでしょう?

このクモは”アシダカグモ”という名前で、日本のクモではトップ級の大きさです。足を広げると10㎝ほどの大きさになります(‘Д’)

 

アシダカグモのWikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%83%80%E3%82%AB%E3%82%B0%E3%83%A2

人間には無害で、小さな虫やゴキブリを食べてくれるので、住居に居ると良いクモといわれているのですが、建物のどこかにいつもいると想像しただけで怖すぎて無理です。

クモ用のスプレーをかけたみたのですが、ちょっと効いたかなぐらいでビクともしないので、小さなホウキを使って勝手口まで丁重に誘導し、ご退出頂きました。

玄関の外で不満げにこちらを見つめるクモ

もしかして歯が痛かったのかな?

クモに歯は診れませんので…。

留学や仕事で海外に行く前の歯の治療

宝塚市の歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

今月末に海外に赴任される方が、歯の痛みで新規で来院されました。

半年前に別の歯医者さんで違和感を訴えたのですが、虫歯ではない診断されたとのことです。

その後、半年間症状が変わらず当院に来院。

レントゲン検査で発見された虫歯は、ほぼ神経まで達しておりました…。

当院では通常、虫歯が深くて神経ギリギリでも神経を抜かずに保存し、一定期間の経過観察を行い、痛みが無ければ、詰め物や被せ物をします。

なぜ一定期間の経過観察が必要かといいますと、神経ギリギリまで虫歯が進行していると、虫歯を全部削っても、後で痛みが出ることがあり、痛みの度合いによっては神経を抜くことになるからです。

そうなると、せっかく被せたものや詰めたものを壊して治療する必要が出ますので、一定期間を痛みが出ないか様子を見るのです。

今回は海外に赴任されるとのことで、赴任先で痛みが出た場合、かなりお困りになると思いましたので、患者さんの同意のもと、神経を抜く処置をおこないました。

2回の来院で海外で痛みが出ないところまでフォローは出来ましたので、今後は一時帰国された際に続きの治療をおこないましょうということになりました。

今回のように留学や海外赴任の直前に歯を治しておきたいという方が、時々来院されますが、短期間では終わらない歯の状態になっていることもあります。

ですので海外に行くことが決まりましたら、早めの来院をお勧めします。

来院の目安は出発の3か月前くらいです。

3か月あればほとんどの処置は完結し、何も気にせずに海外に行けると思います。

以上「海外に留学や仕事で行く前の歯の治療のついて」でした。

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インプラントのシミュレーション

宝塚市の歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

本日は休診日でしたが、近日中におこなうインプラント手術のシミュレーションのために出勤しています。

シンプルなケースですが、骨がやや柔らかいです。過去に埋入した手前のインプラントは問題なく機能しています。

初期固定をしっかり得ることが大切です。

インプランターという骨に穴を開ける器具の動作確認をおこないます。

患者さんの模型を使って、ドリルスケジュールのリハーサルをおこないます。

手術器具や消耗品の在庫を確認します。これはスタッフに任せず、必ず全部自分でおこないます。

休診日の午前中の数時間ですが、安全で確実な手術をおこなうために、とても大切な時間です。

午前中にシミュレーションを終え、久しぶりにアモーレ・アベーラさんのピザのテイクアウトをしました。

明日からまた頑張ります。