レントゲン写真

院長です。

先日、診療後に歯科の学術講演会に参加してきました。

内容は根管治療についてです。

根管治療とは、歯の根っこの治療です。神経を抜いたり、神経を抜いた後の歯が感染したりした場合に行う治療です。

地味な治療ですが、歯の根は家でいうと基礎ですから、この治療を丁寧に行わないと歯の寿命を短くします。

講師の先生の治療方法は書籍で読んでいたので概要は分かっていましたが、更に詳しく聞くことが出来たので良かったです。

ちょっと専門的になるのですが、講演のスライドに使われていた歯のレントゲン写真がとても印象に残りました。

規格性のある美しいレントゲン写真でした。

歯や骨の変化の経過を追うには、毎回同じ位置からレントゲン写真を撮影し、現像の条件も良くしなければ、過去と現在の状態を比較することは出来ません。

2,3枚なら意識すれば可能ですが、何十枚ものレントゲンを規格性をもって撮影するというのはなかなか出来ないことだと思います。

勤務医の頃、レントゲン写真について厳しく指導されました。歯科医院にはレントゲン技師さんはいませんから自分で撮影して、現像しなければなりません。レントゲンフィルムの扱い方や現像液の温度の管理など細かいところに気をつけないと診断に耐えうるレントゲン写真は出来ません。

毎朝、コントラストチェッカーという現像液の状態を調べる装置で記録を採りました。1年半ぐらい毎日続けたと思います。

最初はそこまでしなくても・・と思っていましたが、続けるうちにきちんと撮影し現像されたものではないと正確な診断が出来ないことがよく分かりました。講演を聞きながら、その頃の事を思い出しました。

何事も基本が大切ですね。改めて感じました。

明日からまた頑張ります。