30年以上持つ特殊なブリッジ

 

30年ほど前に当院で製作したBr(ブリッジ)。

DSC_4794可撤性Brといって、取り外し可能な特殊なBrです。

装着当初の30年前と比べて、歯の部分が黄色くなってやや変色しています。

といっても30年の劣化にしてはかなり少ない方です。

当時の歯科技工士さんの技術と、患者さんのお手入れが良かったので、この程度で済んでいます。

この方は最近、ホワイトニングをおこない、周りの他の歯が白くなったので、このBrの歯の黄色くなった色が目立つようになりました。

そこで私が人工の歯の部分の張り替えをご提案し、3日ほどお預りして歯科技工士さんにリフォームしてもらいました。これはクリーニングではなく、材料そのものを一度全部剥がして、新しくしています。

DSC_4861ずいぶん明るく白くなり、患者さんにも喜んでいただけました。

30年経ちましたが、本体部分は何ともありませんのでまだまだ使っていただけます^^

精密な歯を入れて、患者さんのお手入れが良く、定期検診も欠かさなければ、30年以上持つことも可能ということですね。

 

歯周病で歯を失ってからの老後

歯周病で歯を失ってからの老後・・・

なんだか嫌なタイトルですが、以下のように平均寿命は延び続けています。

平均寿命は、平成22(2010)年現在、男性79.64年、女性86.39年であるが、今後、男女とも引き続き延びて、72(2060)年には、男性84.19年、女性90.93年となり、女性の平均寿命は90年を超えると見込まれている(図1-1-7)。

図1-1-7 平均寿命の推移と将来推計

歯周病が進行しやすい30代後半から50代。

50代で歯を失ってしまったら?

まだまだ先は長そうです。

老後の楽しみの圧倒的1位は「食べること」です。

日本人は、本来歯科医院にかかるべき人の3%しか定期的に通院していません。

定期検診と歯のメンテナンス受けてますか?

ジルコニア内面の処理 サンドブラスター

もうすぐお盆休みですね。

一時の暑さが少し和らいで嬉しいです。

先日、新たな診療用装置を導入しました。

ミニブラスターという器具です↓

DSC_4819 - コピー

金属やジルコニアセラミック、フルジルコニアなどの被せ物を歯に装着する際に用います。

被せ物の内面に、この装置でアルミナパウダーを吹き付けると被せ物が取れにくくなります。

現在の歯科用接着剤は品質が向上し、強力に接着するようになっていますが、更なる接着力を期待したい場合に有効な装置です。

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ここからは歯科医向けの話です。

仮着していたジルコニアの内面から仮着剤を除去する際に、黒い引っ掻き傷がついて困ったことはないですか?

この傷を残したままセットすると黒い傷が透過して補綴物が暗くなってしまう場合があります。特に最近の透過度の高いジルコニアで前歯の場合は要注意です。

ストレート用のホワイトポイントなどでもある程度取れますが、補綴物の内面の角の部分にはポイントの先端が届きません。

このミニブラスターは、チェアのエアーに接続できるのでコンパクトかつ省スペースで使いやすいです。

チェアサイド用ですがブラスト力は必要十分です^^

もちろん、接着力も向上しますのでオススメです。

精密な型採り セラミックの前歯

本日も良いお天気ですね。

今日はセラミックの前歯を作るための精密な型採りをおこないました。

DSC_4626被せ物をピッタリと合わせることは、歯を長持ちさせるための必須条件です。

見た目だけキレイな被せ物を入れても、長くは持ちません。

この型を採る治療は、1時間のアポイントです。

実際は1時間ずっと型を採っているわけではなく、歯の写真を撮影したり、歯の色を決めたり、仮歯をつけたりと色々としなければいけません。

次回は”仮の合わせ”です。仕上がりの一歩前でチェックをいれます。

そして次々回に問題なければ、セラミック歯が完成します。

ですが、その日には最終セットしません。

前歯の場合は必ず、一度仮付けして使用して頂きます。

そうして見た目や機能に問題がないか一定期間使用して頂き、問題がなければその時初めて最終装着します。

前歯のセラミックの治療はこんな具合でおこなっています。

手間と時間と少々の費用はかかりますが、精密な歯は長持ちします。長期的にみてコストパフォーマンスが高く、見た目が自然で機能的なセラミック歯を装着することを大切にしています。

睡眠時無呼吸症候群 いびき×マウスピース

睡眠時無呼吸症候群。

読んで字のごとく、寝ている時に呼吸が一時的止まってしまう病気です。

この病気になると、酷いいびきや日中の異常な眠気などの症状が出ます。

他には夜間の多動、多尿。早朝の頭痛、頭重感。不眠。窒息感等です。

これらの症状を緩和させるのが、いびき用マウスピースです。歯科ではスリープスプリントといいます。

保険適応で作成可能ですが、医科の睡眠外来、内科(呼吸器・循環器)、耳鼻咽喉科などに受診の上、睡眠時無呼吸症候群であると診断された診断書が必要となります。

スリープスプリント↓ 硬いマウスピースで、上下の歯が固定される一体型です。

DSC_4466

睡眠時無呼吸症候群と診断を受けていないが、スリープスプリントを作りたいという場合は保険適応外となります。

当院でもスリープスプリント製作に対応していますので、いびき等でお困りの事がありましたらご相談ください。保険適応外でも製作可能です。

保険適応外のいびき用マウスピースとして「プレオルソいびき」というマウスピースも対応可能です。

こちらは保険適応のタイプよりいびき防止効果が高く、歯を完全に固定されないので、装着感も良くなります。