歯の型採り

院長です。

涼しい秋が待ち遠しい今日この頃です。

私は春と秋が好きなのですが、先日お会いした人で「秋は寂しい感じがして本当に嫌いだ」という人がいました。

人それぞれあるものですね。

 

さて、入れ歯やかぶせ物を作るために歯型を採ることを歯医者さん用語で「印象を採る」といいます。

やわらかい粘土のようなものを、型採り道具に盛ってお口のなかに入れます。数分待って固まったら外します。

歯の型採り、外すまでちょっと苦しいですよね。苦手な方も多いと思います。

その型採りなのですが、できるだけ精密に歯型と採ることで、適合の良い被せ物や入れ歯ができます。

被せ物や詰め物が歯にピッタリ合っていないと隙間から2次虫歯になったり、隙間から接着剤が溶け出して外れやすくなってしまいます。

また入れ歯の場合ですと、入れ歯による痛みの原因になる場合もあります。

色々な要素があるので歯に装着する前は、ある程度の調整は必要ですが、型採りが正確にできていないと調整にすごく時間がかかります。

(調整時間が長い=歯に合っていない・・というわけではありません。噛み合わせによっては調整に時間がかかることもあります)

最近、必要以上に調整に時間がかかる事が何度かあり、合わなくて型採り自体をやり直すこともありました。

しかし、大切な歯の代わりになるものですので、中途半端なものは入れられません。

型採りの材料や方法などを0から見直しをしました。

型採りについて書かれた文献を古いものから新しいものまで読み込み、歯を作っていただいている歯科技工士さんと意見交換をし、スタッフにも協力してもらって、色々と改善策を講じました。

材料の性質などもあり、エラーをゼロにすることはできませんが、できる限り調整を少ない被せ物や入れ歯を作りたいと考えています。

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子供は小さな大人じゃない

夏休みももうすぐ終わりですね。

今日もかわいいお子さんが検診とフッ素塗布に来てくれました。

元気いっぱいでこちらも元気をもらいました。

実は歯医者になったばかりの頃、子供の治療が苦手でした。

急に動かれると歯を削る機械が舌や唇にあたって怪我させてしまいますし、とにかく色んな事に神経を使います。

ある日、どうしても治療中に舌が動いてしまう子がいました。

何度も「危ないから舌を動かさないでね」と言っても出来ません。

こちらも怪我させてしまったら大変なので必死なってしまい、だんだん口調が強くなってしまいました。

するとその子が自分のお口の中に手を入れました。

見ると、指で舌をつまんで動かないようにしたのです。

ハッとしました。その子なりに考えてそうしてくれたのです。

もちろんその状態では治療は出来ませんが、ムキになっていた私は我に返りました。

そして小さな子供にムキなってしまって恥ずかしいな、申し訳ないなと反省しました。

歯医者になりたての15年前の話です。

 

 

 

酸蝕症のシミュレーションワックスアップ 

院長です。

もうすぐ宝塚の花火大会ですね。子供の頃、よく観に行きました。

子供の頃って夜に出かけるだけで、いつもと違うからワクワクするんですよね。

阪急電車も花火が見えるように武庫川の橋をゆっくり渡ってくれたような記憶があるのですが、今はどうなんでしょうか?

 

さて、審美歯科では主にセラミックを用いた被せ物で治療することが多いのですが

何本も被せ物で治すような大きなケースの場合、患者様は完成した被せ物のイメージを想像しにくいものです。

治療前に被せ物のサンプルや私が治療した類似ケースの症例写真などを見ていただいたりもするのですが、伝えきれない部分があります。

こちらが考える歯科医学的に理想的な歯のイメージと、患者様の考えるイメージが違う場合もありますし、被せる歯の大きさやかみ合わせなどは、かみ合う相手側の歯の大きさや形にも左右されるので、ご希望通りに治せない場合もあります。

つまり出来上がりの段階で修正しようにも、場合によっては修正できないこともあるということです。

歯は一度削ると元には戻せませんので、削って被せてみたけれどイメージと合わなかったというわけにはいきません。

そこで大きなケースは以下のように治療をすすめる場合があります。

術前です。歯ぎしりや酸蝕症で摩耗して短くなった前歯と向かって左上の被せ物が虫歯になっているのを治療します。

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術前の状態の歯型を採り、歯型模型を作ります。

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その模型を使って相手方のかみ合わせなどを見ながらワックス(蝋)で歯の形を作ってみます。

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これをシミュレーションワックスアップといいます。リハーサルみたいなものです。

模型上で出来ることは、実際のお口の中でも大抵出来ます。

術後です。 元々前歯が擦り減ってしまった原因を考慮して若干歯の形態を変えましたが、シミュレーションとそれほど変わりなく完成することが出来ました。

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歯を削る前に、完成イメージの模型を見て頂き、患者様の持つ完成イメージと差がないかを確認します。

そうすることで患者様は安心して治療を開始できます。

もちろん治療する私たちサイドも「イメージと違ったら・・」と心配しながら診療することもありません。

以上、「酸蝕症のシミュレーションワックスアップ」でした。

皆様のお口の健康に参考になれば幸いです。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

 

 

健康寿命と平均寿命

 

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院長です。暑い日が続きますね。

今朝テレビで日本の男性の平均寿命が80歳になったというニュースを見ました。

健康寿命という言葉をご存知でしたか?

健康寿命と平均寿命の差を縮めるためにはお口の健康が重要な役割を占めています。

お口のケアを実践してお口の健康が維持できると、自分の歯でしっかりかみ、充実した食生活を送ることができます。
よくかむことで脳の血流が増え、脳神経細胞の働きが活発になりますので、認知症予防にもつながるなど、想像以上によい影響を及ぼします。
一生おいしく、楽しく、安全な食生活を送るためにお口の健康は、介護予防の第一歩なのです(^o^)

 

お口から若返りホルモン

 

若返りホルモン”パロチン”というものがあります。

パロチンとは唾液に含まれる成長ホルモンです。

パロチンは皮膚や筋肉、目などの粘膜を強化し、肌再生のターンオーバーを活発にし、シミ・シワに効果的です。

骨や歯の再石灰化を助ける効果、皮膚の新陳代謝を活発にする効果など、身体中を若返らせる効果があります。

肌トラブルの大きな原因のひとつである肌老化の防止に役立ちます。組織を正常にする働きもあります。

良く噛んで食事することで唾液の分泌は促されます。

良く噛むには良く噛めるお口であることが大切ですね。

歯周病で歯が弱ってしまったり、歯が抜けてしまうと、噛む効率が落ち、お口を動かす筋肉も弱くなります。噛む効率が落ちると唾液の分泌も減ってしまいます。

何でも良く食べられるお口でしっかり唾液を分泌することで、アンチエイジング効果も期待できるかもしれません(^o^)

 

蒸し暑い日が続き,夏前に夏バテしそうです。

ワールドカップも残すところは決勝と3位決定戦のみ。どちらが優勝するのか楽しみですが、大会が終わってしまうのはちょっと寂しいです。

プリザーブドグリーン 本物の葉や枝を保存加工して作った観葉植物だそうです。洗面コーナーに置いています。

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