歯科CTの活用 歯の根の治療編 何度通っても良くならない根の治療

前回の歯科CTの活用、親知らず編

に続いて有効なCTの活用方法である”歯の根の診断””についてお話します。

まずは下のレントゲン写真をご覧ください。

赤丸の部分に根尖病巣といわれる黒い影の像がみられます。上の画像はCT画像ではなく、従来からある2次元のレントゲン画像です。

上の画像で歯の根に病巣があるのは間違いないと思われますが、根の治療をするにあたり、この部分を更に深く診断するためにCTを撮影します。↓

黒い影が大きく見えます。

更にスライスカットした画像で歯を横ではなく、正面から見ます。

この画像は3Dの立体画像であるCTでしか見ることができない画像です。

病巣はかなり大きなことが立体的にも診断できます。

治療の方法としては、従来からあるスタンダードな歯の治療をおこなうのですが、CT画像により病巣の大きさや歯の根の管の出口などの細かい情報があると、治療の精度はより確実になります。

当院では歯の根の診断や治療の精度を高めるため、必要に応じてCT撮影をおこなっています。

特に歯医者さんで根の治療を何度もしているのに良くならない場合、歯の根そのものが割れているケースなどもあります。

その場合は歯の根を治療しても良くなりません。抜歯になるケースがほとんどです。そのような場合の診断にも3次元で確認できるCTが有効です。

皆様のお口の健康に参考になれば幸いです。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

コロナで虫歯? 受診控えで?

宝塚市で歯周病の予防と治療に力を入れている歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

先日放送された朝のワイドショーで「急増コロナ虫歯」という特集がありました。

コロナウイルスで虫歯になるわけではなく、コロナによる食生活の変化や歯医者への受診控えで虫歯が急増しているというのです。

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乳幼児健診の近況

宝塚市で小児歯科、小児矯正治療をおこなっている歯医者 笹山歯科医院の笹山です

市の保健センターでおこなわれていた1歳半と3歳の乳幼児歯科健診がコロナの影響で、歯科医師会会員の歯科医院でおこなわれています。

当院も宝塚市歯科医師会会員の歯科医院ですので、乳幼児健診を受け付けています。

最近は検診の申し込みが多く、たくさんのお子さんに来て頂いています。

1歳半のお子さんの場合は、お母さんに抱っこして頂いてから、タオルを敷いた私の膝の上にゴロンと寝っ転がってもらって検診します。

お口の中を見るのは30秒から1分ぐらいです。

短く感じるかもしれませんが、我々歯科医は何処を見なければいけないかのポイントを押さえていますので、短くてもちゃんと見ていますのでご安心を。

1歳半のお子さんは泣いてしまうこともありますが、泣いていても大丈夫です。

3歳児の場合は、基本的に1人で診療椅子に座ってもらい、お母さんは横の椅子に座って頂きます。

3歳児の場合も所要時間は1分程度です。

検診が終わったら、検診表に結果を記入しお渡しします。

虫歯の予防方法や仕上げ磨きのコツなど必要に応じてお伝えしています。

お母さんが気になっていることがありましたら何でもお尋ねください。

歯科CTの活用 親知らず編

宝塚市の歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

本日は当院のレントゲン設備であるCTについてお話しします。

親知らずの抜歯手術を計画を立てる時に、CTを撮影することがあります。

撮影する理由は、親知らずとその近くにある神経や動脈との位置関係や距離を調べるためです。

その距離があまりに近い場合は、親知らずを抜く際に、神経や動脈を損傷するリスクがあります。

下の画像は親知らずのCT画像をソフトで解析した結果です。

このケースでは、親知らずと神経や動脈との距離が1ミリ程度しかない場所がありましたので、当院での抜歯はリスクが高いと診断し、近隣の病院口腔外科へ紹介することとなりました。

当院では親知らず抜歯や難治性の歯の根の治療、インプラント手術の際に安全で確実な診断をするために、必要に応じてCT撮影をおこなっています。

舌(ベロ)や頬っぺたを噛んでしまうのは何故?

宝塚市の歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

暑い日が続きますね。

日中に外に出ると溶けてしまいそうです((+_+))

本日は、患者さんから時々聞かれる質問についてお答えします。

「最近、舌や頬っぺたの内側を噛んでしまうんだけど・・。」

原因はいくつか考えられます。

①咬み合わせが変わった。

②太った。

③唾液が減った。

④口の周りの筋肉が衰えた。

順に解説していきますね。

①の「咬み合わせが変わった」は、新しい差し歯や入れ歯が入ったり、奥歯の詰め物や被せ物が取れたままにしていると、起こることがあります。

②の「太った」は、体重が増えると頬っぺたの内側にも脂肪がつきますので、噛みやすくなります。

③の「唾液が減った」は、鼻疾患による口呼吸や、常用薬(降圧剤やアレルギ―薬など)の副作用で唾液が減り、口の中が乾くと、すべりが悪くなり、頬っぺたの内側や舌を噛みやすくなります。

④の「口の周りの筋肉が衰えた」は、年齢とともにシワやたるみが出来るように、口の周りに筋肉も衰えて、動きが悪くなり、頬っぺたの内側を噛みやすくなります。

以上のように色々と原因が考えられますが、しょっちゅう噛んでしまうのを放置すると、傷が癌化する可能性もゼロではありませんので、歯医者さんで原因を診てもらうことをお勧めします。

ちなみに④の衰えについては、あいうべ体操が有効です↓