90歳でも歯が丈夫ならライザップ出来ますか?

院長の笹山です。

先日の新聞にこんな広告が載っていました。

大村崑さん90歳です。

若い人には馴染みがないかもしれませんが、私の世代では栄養ドリンクのオロナミンCのCMといえば、読売ジャイアンツと大村崑さんというイメージです。

90歳でライザップ、凄いですね。

私は歯科医という職業柄、人の顔を見る時につい歯を見てしまう癖があります。

この広告記事でも大村さんの歯を見たのですが、おそらくこれは、ほぼ全てがご自身の歯です。入れ歯ではないです。

口元をアップにすると、こんな感じです。数本は被せ物(ご自身の歯の根に被せている)だったりするかもしれませんが、ほとんどは、ご自身の天然の歯だと思われます。

この世代の方で、ほとんどが天然の歯で残っている方は非常に珍しいです。

80歳の方の平均の歯の残存数は15本程度といわれています。(通常は上下で28本あります)

残っている歯が多いと、噛むという刺激が脳に加わり、認知症の予防にもなります。

体を動かすのも、天然の歯で嚙み合わせが多いと、バランスが取りやすく、力の出具合が違います。

入れ歯の咀嚼能率(噛む効率)は天然の歯と比べて、5分の1ともいわれます。

上手く噛めないので、良く噛まないで飲み込んで内蔵に負担をかけたり、柔らかい加工された食品ばかり食べるようになってしまいます。

↓最近では歯と老化の関係”オーラルフレイル”が話題になっています。*日本歯科医師会HPリンク

https://www.jda.or.jp/enlightenment/oral/about.html

当院にも90歳前後の患者さんが結構いらっしゃいますが、歯の本数は結構残っている方が多く、しかも皆さまご元気でして、付き添い無しで通院されている方がほとんどです。

来月11月8日は”いい歯の日”です。

歯を大切にしましょう。