フルジルコニアの審美性を検証

当院のフルジルコニア治療の話です。

最近は透明感のあるフルジルコニアが普及して来ており、色調がひと昔前と比べて随分と良くなっていますが、透過度が強いがゆえのデメリットも生じています。

透明度が強いフルジルコニアは、一見天然の歯に近く見えて美しいのですが、ケースによってはそれが仇となってしまう場合があります。

下の2枚の画像は2種類のフルジルコニアを仮に装着した写真です。

透明度ゆえのデメリットを検証するために、撮影時のフラッシュと露出を抑えていますので、暗い画像となっています。

透明度の強いフルジルコニア↓

透明度をやや抑えたフルジルコニア↓

歯の裏側は暗いお口の中です。

特に上の前歯の裏側から喉に至るまでは暗い空間が続きます。

上の前歯に審美性を高めようと透明度の強いジルコニアを選択すると、ケースによっては口腔の暗さをジルコニアが拾ってしまう場合があります。(バックの暗さが透けてしまうとでも言いましょうか・・。)

上のケースの場合は透明度の高いジルコニアでは暗くなってしまうので、透明度を抑えたフルジルコニアに変更しました。

ちなみに画像をご覧になって 「この差し歯、ちょっと白いんじゃない?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、この患者さんは白い歯をご希望されたので、色味はあえて白っぽい歯を選択しています。

その辺りも含めて、自費診療に限らず患者さんのご要望を常にお聞きし、確認を取りながら診療を進めています。

当院はジルコニアを導入して10年近く経ちましたので、トライ&エラーを繰り返しながら、かなりの臨床データを蓄積してきました。

ちなみにエラーは、このケースのように装着する前にしっかり解決しております。

今後も蓄積したフルジルコニアの臨床データを患者さんにしっかりと還元し、長期に安定する審美歯科治療を提供していきたいと思います。

今日の型採り 精密印象

今日の精密印象です。

自費治療において、差し歯や入れ歯の材質がいいことはもちろんですが、見た目だけでなく、ピッタリとフィットし、機能的であるためには型採りも大事です。

この型採りに至るまで前処置(虫歯治療や歯の根の治療)に半年かかっています。

長ければいいものではありませんが、長持ちする治療をするために必要なことをおこなうとこれくらい期間がかかることもあります。

治療に理解を示してくださり、通ってくださる患者さんに感謝です。

時間はかかっていますが、患者さんに「頑張って通って良かった」と心から思っていただける結果を出しますので、一緒に頑張りましょう^^

 

ホワイトニング 何歳まで可能? 痛くない? 歯は傷まない?

ホワイトニングって若い人がする治療というイメージが持っていませんか?

歯の色は年齢と共に、黄色く、濃くなります。

つまりご年配の方は、必然的に歯の色は濃く、黄色いので、ホワイトニングで白く出来る幅が大きいんです。

歯が年齢と共に黄色くなるのは、エナメル質の内側にある象牙質が黄色くなるから。

エナメル質は透明なので、内側の象牙質が黄色くなると、その色が透明なエナメル質から透けて見えてしまうんです。

ホワイトニングでは、黄色くなった象牙質を白くするのではなく、表面のエナメル質の構造の一部を変えることで、象牙質の色が透けないようにします。

透明のガラスを、すりガラスに変えるようなイメージです。

話を元に戻します。

元々の歯の色が濃い(黄色い)ほど、効果は実感できますので、当院でホームホワイトニングを始める方は、ご年配の方も多いです。

70代後半の方でも、何の問題もなく出来ます。

実際のケースを見てみましょう。70代女性の方です。

before

after

使用方法を守って、ご自宅できちんとホワイトニングされたので、3週間ほどで白くなりました。

元の歯の色が濃かったので、かなり白くなりましたね。 ご本人もとても喜んでいらっしゃいました。


この方が、ホワイトニングをされる前に気にされていたのは次の3点です。

Q1. 痛くないのか?

A1. 適切に使用すれば、痛みが出ることはほぼありません。若干歯が凍みたりする方もいらっしゃいます    が、一時中断すればすぐ治ります。凍みなくなったら再開して大丈夫です。数日中断しても効果が落ちるわけではありません

Q2. 年齢は関係ないのか?

A2. 関係ありません。永久歯であれば、何歳でもできますし、効果は同じです。

Q3. 歯が傷んだりしないのか?

A3 .適切におこなえば、傷みません。

以上ホワイトニングについてでした。

ホワイトニングについてはこちらも参考にどうぞ↓

ホワイトニングいいね

 

神経を抜いた前歯は被せないといけないのか?

 

神経を抜いた前歯は被せないといけないのか?

20年歯科医をやってきての経験で言わせていただくと

神経を抜いた時期が20代までは、被せなくて済むならそのままでもいいかもしれないが、

いずれ歯は割れてしまう可能性がかなり高い。

割れ方によっては抜歯に至ることもある。

割れ方によっては、歯を補強して被せることも可能だが、最初から被せておいた方が自分の歯が多く残って長持ちしたかもしれない。

なぜ過去においては、神経を抜いた歯を被せないことがあったのか?

ひとつの理由としては、昔は神経を抜いた歯はメタルコアという金属製の土台を埋めてから被せることが多かった。

ところがメタルコアは数年、もしくは数十年後に歯そのものを割って抜歯になってしまう可能性がある。

そのリスクを考えると、被せない方が抜歯に至るリスクは少ないとみたのかもしれない。

今はメタルコアではなく、ファイバーポストという歯の根を割りにくい素材があります。

↓折れてしまった歯にファイバーポストが入ったところ↓

最終的にセラミックの歯を装着したところ↓

 

ですので今の自分の臨床判断では、神経を抜いた時期が20代までは被せなくて済むなら被せない。

30代以降はファイバーポストで補強して、被せておいた方がいいのではないかと考えています。

あとは患者さんとよく話し合ってから、決めるようにしています。

今日そんなケースがあって患者さんとお話ししたので、ブログに書いてみました。

 

フルジルコニアとセラミックのハイブリッドでメタルフリー

長いタイトルになってしまいましたが、

まずはこちらをご覧ください↓

DSC_4872

DSC_4876これはブリッジですが、右側3本はフルジルコニア、左2本はセラミックを築盛したジルコニアセラミックスです。

全部繋がっていて、ベースはフルジルコニアですが、部分的にセラミックも混在しています。

奥歯で割れたり、欠けやすい部分は強度のあるフルジルコニアで、審美性もある程度要求される小臼歯はセラミックです。

最近のジルコニアは、単独でもかなり審美性が向上していますので、全部フルジルコニアでもOkくらいですが・・(画像でも、見た目の違いが然程ないのがお分かりになると思います。)

従来ですと咬み合わせによっては、奥歯はメタルになるようなケースでもジルコニアによってメタルフリーが可能です。

こんなハイブリッド的な使い方もあるんです。