電動歯ブラシ・超音波歯ブラシ どうなんですか?

 

電動歯ブラシでソニッケアという名前の電動歯ブラシがあります。

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歯ブラシ部分が超音波振動で揺れる事で歯垢を効率的に落とすことができる電動歯ブラシです。

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15年くらい前?話題になった商品です。当時購入した時は確か1万円台後半したと思います。

今回久々にソニッケアを再度購入しました。購入理由は、シンプルな機能の機種だとAmazonで5,500円ぐらいとお安くなっていたのと、発売から10何年経っているので、何らかの進化や使い心地のアップを期待しての購入です。

もちろん良ければ、患者さんにもおススメしたいとの理由もあります。

使ってみての個人的な感想ですが、

確かに歯はツルツルになって気持ちいいです。(これは昔の機種でも同様の効果がありました)

気になった点は歯ブラシの毛じゃない部分(赤矢印の硬い部分)が、周りの歯に当たるとなんとも言えない不快感があるいうことです。

どういうことかといいますと、たとえば上の歯を磨いていて、口を小さくした時に、歯ブラシのヘッドが下の歯の当たってしまう場合です。

硬い歯に、音波振動している硬いプラスティックのヘッドが当たるということです。

スマホを歯でくわえて、バイブレーション機能を連続で有効にした感じに近いと思います。

やったことないので、同じかどうかは分かりませんが、そんな感じだと思います。(笑)

ただ、昔の機種と比べると軽量・コンパクト化されており、振動も優しくなっている気はしました。

結論をいいますと、やはり手で磨く方がいいと思います。

手で磨く歯ブラシは用途に合わせて色々と形やサイズを選べますし、電動に比べて小回りが利きます。

とはいってもせっかく購入しましたので、しばらく継続して使用し、あらたな感想があればご報告したいと思います。

電動歯ブラシのその後

以上「電動歯ブラシ・超音波歯ブラシ どうなんですか?」でした。

皆様のお口の健康に参考になれば幸いです。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

林先生

林先生の今でしょ講座という番組の話です。

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少し前ですが

こんなタイトルで放送されました。

「林修の緊急持ち込み企画!普段から気になっていた『歯』の疑問を名医に徹底的にぶつけていきます!」

非常に分かりやすくて良かったです。

虫歯から歯周病まで楽しく分かりやすく解説され、歯医者さんに対する素朴な疑問などの「あるある」にも答えていました。

たとえば「歯石を取る前に歯ぐきを針みたいなものでチクチク触るのは何?」や

「なんで歯医者さんの治療は何回もかかるの?」とかです。

林先生は歯で苦労されていてすでにインプラントが5本も入っているそうで、今度6本目を入れるそうです。

そんな歯で苦労している林先生が自ら企画した回だったそうで、視聴者目線に立った番組づくりが徹底されていました。

歯科医師目線でみても本当にぜひ多くの方に見ていただきたいと思える内容でした。

既に放送は終わっていますが、デイリーモーションなどの動画サイトで見れるようです。

「林修の今でしょ!講座2016年2月9日」です。

 

 

 

リフレッシュ

休診日に歯科医師会のお仕事で自分の診療所ではない診療所で歯科治療を行ってきました。

いつもと違う治療イス、道具、スタッフさん。ちょっと緊張します。

あちらのスタッフさんも毎回違う先生が来て気を遣うだろうなと思います(^_^;)

やっぱり自分の診療所が一番診療がしやすいですね。

日々、診療に集中できるのは当院のスタッフさんのおかげです。感謝です。

歯科医師は狭い空間で一日中籠って仕事ですので、仕事で外に出る事があまりありません。

気持ちがリフレッシュできました。

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歯周病進行の停止

宝塚市で歯周病の予防と治療に力を入れている歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

今日は1日寒かったですね。

最近は筋トレの後にジムのお風呂にゆっくり浸かるのが楽しみです。

ジェットバス、気泡風呂、露天風呂、いろんなお風呂を”はしご”しています。

 

今回は歯周病進行の停止についてです。

進行した歯周病でも適切な治療とセルフケア、定期的なメンテナンスをおこなえば、

元には戻りませんが歯周病の進行が停止することがあります。

その停止した状態を何年か維持すると、さらに安定した状態になります。

歯周病の安定について、ちょっと勉強してみましょう。

歯を支える骨を歯槽骨といい、その一番上の部分を歯槽骨頂といいます。

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レントゲン写真で歯槽骨頂を見ることで歯周病の進行程度や治り具合を把握できます。

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上のレントゲンを見ると歯と歯の間に黒い三角の隙間があるのが分かりますでしょうか?

この黒い隙間の二等辺三角形の底辺の部分が歯槽骨の一番高い所、つまり歯槽骨頂です。

歯周病の進行がが停止し、骨が硬くなると前述の歯槽骨頂部がレントゲン上では白くハッキリと見えてきます。

逆に歯周病が進行すると、ここが溶けはじめるのでぼやけてきて、痩せていくので二等辺三角形の底辺が下にさがり黒い三角の隙間が大きくなります。

 

今日は2年ぶりに撮影したレントゲンで骨がハッキリと回復している事が確認できたケースがありました。

患者さんご本人もここ数年良い状態を保っていることを実感なさっていて、今では3か月ごとのメンテナンスを欠かさなくなりました。

歯周病という病気は進行がゆっくりで自覚症状も少ないのですが、病気が進行すると安定するのにも相当時間がかかります。

下図の4段階の進行には年単位でゆっくりと進んでいきます。

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「歯に物が詰まりやすくなった」「朝、お口の中がスッキリしない」「口臭が気になる」「時々歯ぐきから血が出る」

これらは歯周病が出すわずかなサインです。日常生活に支障が出るほどの症状ではないので見過ごしがちですが、心当たりのある場合はかかりつけの歯医者さんへの受診をおススメします。

 

 

 

入れ歯のかみ合わせ・歯並び・歪み

2月も今日で終わりですね。明日から3月です。

2月は例年だとそれほど忙しくないのですが、今年の2月はなぜか忙しかったです。

春が近づいて来ると、時期的にお仕事や学校の関係で転居される患者さんもチラホラいらっしゃって、寂しいです。

転居先でも歯医者の検診は、欠かさないでくださいね。

 

さて話は変わって、今回は入れ歯の噛み合わせと歪みについてです。

入れ歯の咬み合わせや、歯並びが歪んでいるケースがあります。

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上下に入れ歯を入れておられる患者さんです。上の歯は全部入れ歯の歯(総入れ歯)ですが、歯並びが右下がりに傾いているのが分かると思います。

*写真が傾いているわけではありません(^_^;)

上の歯の歯並びは通常、両目の瞳孔を結んだ線に平行に並ぶような平面にします。

このままでも特に見た目が気にならず、不具合も感じなければ良いのですが、やはりこのように歪んだ咬み合わせで入れ歯を使っていると、必ず不具合が出てきます。

この方の場合は偏った咬み癖が常態化し、上の入れ歯が不安定になり外れそうになるので、入れ歯安定剤を使用していたとのことです。

初めて当院に来院された時、上下とも義歯を新しくされることをご希望でしたが、このまますぐには作りません。

まず長年この歪んだ噛み合わせに顎が慣れてしまっているので、この義歯を少しずつ改造修理して、歯並びや咬み合わせを少しずつ修正します。

単に歯並びを直すだけでなく、噛みあわせを高くしたり、入れ歯の床面積を大きくしたり、かなりの手を加えますので日数がかかる治療です。

そして修正した義歯の噛みあわせが、機能的に受け入れられそうなら、その状態から初めて新しい入れ歯を制作します。

大きく噛みあわせを治す場合はこの入れ歯の改造修理という治療工程が欠かせません。

この工程を飛ばしていきなり、理想的な噛み合わせや歯並びの入れ歯を作っても、大抵は「痛くて噛めない、使えない」となります。

治療後です。

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安定剤は一切使わずに、入れ歯を使用できるようになりました。

歯並びの歪みも解消され、とても喜んでいただけました。

治療期間はおよそ3か月です。前の入れ歯に何度も手を加えて、新しい咬み合わせに慣らすのに時間がかかりました。

(ここでちょっと専門的な視点です。術前と術後の写真を比べると、向かって右下のバネがかかっている歯の歯と歯茎の境目。術前は境目の歯ぐきが下がっていて、歯の根っこが茶色く見えています。術後は歯ぐきが少し回復して茶色く見える歯の根っこが少なくなっています。これは、この歯に対する偏った”力”のかかり方が改善されたので、歯ぐきがも元に戻ったのです。)

完成直後は痛む箇所もあり、何度か調整を行いましたが今は何でも食べられるそうです^^

「入れ歯を作るのに3か月?」と思われるかもしれません。

ご年配の方には出来る限り早く新しい入れ歯を作ってあげたいのですが、やはり治療前の問題が大きいとそれなり時間がかかります。

少し時間はかかりますが、最後にしっかりした入れ歯が完成し、患者さんに満足していただければ、それまでの大変さがお互いに報われます。

以上、入れ歯の歪みについてでした。