治療しても治らない?

「同じ歯を5回治療すると抜歯になる」

歯科業界でいわれる話ですが、可能性としては十分にあります。

抜歯に至るまでのよくある過程を見てみましょう。

1回目 小さな虫歯を詰め物で治す

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2回目 詰め物の隙間から虫歯、もしくは詰め物が取れて再治療で大きな詰め物に

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3回目 大きな詰め物が虫歯になり、神経を抜くことに。 神経を抜くと歯の強度が落ちるので被せ物に

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4回目 神経を抜いた歯が膿んでしまい、被せ物を外して歯の根の治療をして被せ直し

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5回目 神経が無くなってから年月が経つと歯の根が脆くなり、歯の根が折れてしまい抜歯に

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このように同じ歯を5回治療すると、抜歯に至る可能性は十分にあります。

歯は治療するたびに元の歯が少なくなり、人工の材料に置換されていくので、「治った」という定義が「元通り」ということならば、治療しても「元通り」にはなっておらず、むしろ治療するたびにどんどん弱くなります。

歯は爪や髪の毛のように生え変わりません。神経や血管も通っている体の一部なんです。

歯を失うと義歯を入れます。義歯は義足や義手と同じで失った体を補う装具です。

義歯の機能は元の歯には及びません。

今のところはインプラント治療が一番天然の歯に近い機能回復が可能な治療方法ですが、

保険適応ではありませんので歯を失うたびにインプラント治療を受けていてはとんでもない経済負担になってしまいます。

芸能人の方で何百万円もかけてインプラント治療をされている人もいますが、職業上入れ歯にすることができないので仕方がないのです。

明日6月4日は虫歯予防の日。

虫歯や歯周病は予防で十分に防げる病気です。

当院は今日も予防 明日も予防 とにかく予防を大切に診療しています。

歯を大切に^^

 

 

 

 

3位は肺炎

ちょっと怖いお話です。

日本人の死因の3位は肺炎です。

ちなみに1位は癌、2位は心疾患です。

3位の肺炎になる原因の多くはお口の中の歯周病菌などの菌が原因で起こる「誤嚥性肺炎」といわれています。

「誤嚥性肺炎」の画像検索結果

「誤嚥」というのは食べ物を飲み込む際に、本来食道に入るはずが誤って気道に入ってしまうことをいいます。気道に入った菌は肺にまで到達します。その時に免疫力が落ちていると肺炎を起こす可能性があるんです。

高齢者の方は老化により飲み込む力が落ちている場合などは特に「誤嚥」しやすくなります。

虫歯や歯周病を予防するための歯のクリーニングが、お口の中の菌を減らし肺炎の予防にもつながります。

また「嚥下」する機能もなるべく落ちないように「嚥下体操」や「嚥下リハビリテーション」も盛んに行われるようになってきました。

高齢者になっても若い時からケアを受けていて歯周病がコントロールされていればそれほど心配ありません。

歯周病は30代半ばくらいからのケアが大事です。

歯周病は進行してしまってからでは治りに限界があり,再発しやすいので若いうちからの歯科医院での定期的なメンテナンスをおすすめします。

 

 

高濃度ホワイトニングジェル

宝塚市 宝塚南口 歯医者 笹山歯科医院 院長の笹山です。

少し前ですが、自分の歯にホームホワイトニングをおこないました。

ホワイトニングを始めた経緯はこちらから↓

https://www.sasayama-dc.com/blog/3179/

https://www.sasayama-dc.com/blog/3281/

10%ジェルで1日2時間を2週間おこない、歯は十分に白くなりました。

ホワイトニングが終わった自分の歯を、スタッフにも見てもらったのですが、「白いですね!」との事だったので客観的にも白くなったと思います。

今回、追加の検証として更に高濃度のジェルを使ったら更に白くなるのか?

高濃度ジェル使用に伴う副作用はあるのか?

自分の歯で実験です。。

濃度は35%です

DSC_0587オパールエッセンスというアメリカ製の有名なホワイトニングジェルです。

早速やってみたところ・・・

まずジェルが歯ぐきに当たると、結構痛いです。

歯も場所によってはズキ~ンと来るぐらい痛いです。

この副作用については、ジェルを購入したサイトのレビューにも同じ内容が結構書かれていましたが、

正直、使い方にも問題があるんじゃないかと思っていました。

「10%の3.5倍の濃度で、そこまで急激に副作用が出るだろうか?」と。

しかし適切に使用しても、痛いものは痛かったです(T_T)

その後試行錯誤し、痛くならない時間や量をコントロールできるようになりましたが、35%は個人で始めるのは、やめておいたほうが良さそうです・・・。

10%は時間がかかりますが、歯ぐきについても痛くないし、歯も痛みません。

やはり初めての方や、リスクを軽減したい方は、歯科医院で指導を受けて、10%からスタートするのが良いですね。

以外に知られてないんですが、歯って、顔の印象に占める割合が、結構大きいんです。

歯が白くなると若々しく見え、笑顔が健康的で映えます。

小さいシミや、小じわなどのミクロなケアも大切だと思うのですが、歯が白くなると、その何倍もアンチエイジングできると思います。

当院では、10%のホームホワイトニング治療はおこなっています。

「ハイライト シェードアップ」の画像検索結果

 

 

自分の口臭に気づける?

自分の口臭に気づける?

自分に口臭があるかないかを気にされる方は結構多いです。

当院の問診票にも「口臭が気になる」「口臭を指摘された」と記入される方が割といらっしゃいます。

でも周りの人に「私、口臭ありますか?」とはなかなか聞けませんよね・・

歯医者さんでは恥ずかしがらずに聞いてくださいね(^^)

自分の口臭が気になって口臭専門外来を訪れる患者さんの90%に実は病的口臭がなかったというデータがあります。ほとんどが生理的口臭の範囲であったということです。

 病的口臭生理的口臭については1つ前のブログを参考にしてください

私の経験でもご自身の口臭が気になると訴える方で、実際に病的口臭があった方はほぼいなかったと思います。

逆にご自身では気にされてなくても、病的口臭があることに全く気づいていない方もいらっしゃいます。

人間は匂いに順応する性質があります。

自分の口臭に慣れてしまって感覚がマヒしてしまっているんです。

歯周病菌は口臭の原因となる物質を産生します。

何年も歯のクリーニングを受けていなくて、かつ歯周病のある方(35歳以上の90%近くは歯周病です。)は

もしかして自分で気づかないうちに病的な口臭を発しているかもしれません。

病的口臭はなかなか他人からも指摘し辛いものですので、自分で気づく機会はほぼありません。

「自分の口臭は気づける?」をまとめますと

①生理的口臭は自分で気づくことがあるが、周りは気にならないレベルの口臭

②病的口臭は自分では気づけない場合が多く、周りは気になるレベルの口臭

ということです。

 

口臭の原因

満員電車や人ごみでふと気づいてしまった時、

その場からご遠慮したくなることってありますよね?(^_^;)

口臭が届く距離は?

そうです。口臭の話です。

口臭には大きく分けて2つの原因があります

1つ目は生理的口臭です。 これは病気でなく、人間が生きるという活動の中で自然と発生する口臭です。代表的なものは以下の4つです

①加齢性口臭 加齢に伴い口臭をカバーする唾液の分泌が少なくなります

②起床時口臭 起床時は口腔内の細菌が増殖していて、唾液も少なくなっています

③空腹時口臭 空腹時は唾液が少なくなります

④緊張時口臭 緊張時は唾液が少なくなります

2つ目は病的口臭です。こちらは何らかの病気が原因で発生する口臭です。                  代表的なものは以下の3つです

歯科疾患 虫歯 歯周病 舌苔 口腔粘膜の炎症

耳鼻科疾患 咽頭の炎症 副鼻腔炎(鼻づまりによる口呼吸は口が乾燥しやすく口臭の大きな原因となります。)

全身疾患 糖尿病 肝疾患 腎疾患

ここまでご覧になってお気づきの方もいらっしゃると思います。

口臭を減らすには唾液の分泌が大事です。

匂いというものは乾くとより強く感じます。

唾液で十分に湿っているお口の中は多少の問題があっても匂いません。

ですので生理的口臭を軽くするには唾液の分泌を促してあげます。

唾液の分泌を促すには舌のトレーニングやガムを丸めて舌の上の乗せておくガム法などがあります。

また虫歯や歯周病があり、お口の中に虫歯菌や歯周病菌が多い状態ですと唾液もネバネバしてしまい、口臭をカバーしにくくなります。虫歯や歯周病をコントロールすると唾液の分泌が良くなり、サラサラの良い唾液に変わります。

いくら唾液がたくさん分泌されていても虫歯や歯周病があると口臭は防げません。

以上口臭の原因についてでした。