子供の歯並び矯正 床矯正・拡大床の効果

宝塚市で小児歯科、小児矯正治療をおこなっている歯医者 笹山歯科医院の笹山です

「床矯正・拡大床ってどれくらい効果があるの?」

「四六時中つけっぱなしのワイヤー矯正と違って、取り外し式だから効果が落ちるんじゃないの?」

そんな疑問にお答えするために、当院で拡大床を2年装着したお子さんのbefore&afterを見てましょう。

before

真ん中の大きな前歯(紫)以外はすべて乳歯です。この前歯の横に生える永久歯のためのスペースがありませんので、このままですと歯並びは凸凹なります。また、歯のアーチは台形(青線)になっており、とても狭い状態です。

取り外し式の床矯正装置を2年半装着しました↓

 

after

どうでしょう?

狭かった顎が広がり(矢印青から赤)、前歯4本(紫)が永久歯に生え変わりましたが、凸凹になっていません。

元々、台形のようだった歯のアーチが、半円形のような歯のアーチ(青線)に変わっています。

それだけ歯が並ぶスペースが出来たということです。

 

床矯正の効果を例えてみますと・・

子供用の4人掛けの長椅子に、大人4人は座れません。

大人4人が無理矢理座ろうとすると、半身になったり、前後に体をずらして座ります。

それが歯並びでいう凸凹になるということです。

凸凹になった歯並びが自然に治ることはほぼありません。

大人が座れるように、長椅子の幅を大きくするのが、床矯正です。

 

装置の装着時間についてですが、

装置を装着するのは学校から帰って、夜ごはん以外と寝る時だけです。

学校には付けて行かなくて大丈夫です。

もしbeforeのまま、全部永久歯に生え変わってしまったら・・

歯並びは凸凹になり、顎も狭いので、抜歯して矯正となっていたでしょう。

効果には個人差がありますが、真面目にコツコツと装着すれば、かなりの改善が期待できる治療です。

当院では歯を抜く矯正にならないよう、積極的に床矯正治療をおこなっています。

お子さんの歯並びが気になる方はお気軽にご相談ください。

子供の歯並び矯正 床矯正・拡大床ってどんな治療?

当院でおこなっている子供の歯並び矯正法の一つ、床矯正(しょうきょうせい)という方法を紹介します。

床矯正は、拡大床(かくだいしょう)という取り外しの装置を使って、凸凹の歯並びや噛み合わせを治していく装置です。

こんな装置です↓

床矯正には3つの大きな特徴があります。

その① ほとんど痛みがない。

この装置の説明を聞いたお母さん方からよく聞かれるのは「痛くないんですか?」という質問ですが、ワイヤー矯正と違い、ほとんど痛みはありません。

その② 取り外し式だから楽、続けられる。

矯正装置は、学校から帰ったら装着します。おやつや夜ご飯の時だけ外して、それ以外はずっとつけます。寝る時もつけたままです。

学校に持って行かなくていいので、無くしたり、壊れる心配もなし。装置をつけていないので会話に支障もありません。

その③ 将来、歯を抜いて矯正する可能性がグッと減ります。

悪くなった歯並びは、自然には治りません。すべての歯が永久歯に代わった後に、凸凹歯並びになってしまった場合は、抜歯して歯並びを整える可能性が高くなります。

 

よくある質問1位は「いつから始められますか?」

床矯正を始めるベストタイミングは小学校低学年です。

小学校中学年では少し遅いです。(成長期に入る前に終えたいです。)

保育園・幼稚園では少し早いです。(小さいお子さんは歯型を取るのが難しいです。)

通常2~3年かかります。

当院では歯を抜く矯正にならないよう、積極的に床矯正をおこなっています。

他にプレオルソという矯正装置も使っています。

当院のプレオルソ治療の特徴についてはこちらから↓

https://www.sasayama-dc.com/blog/5772/

お子さんの歯並びが気になる方はお気軽にご相談ください。

プチ紅葉(もみじ)の3年後

宝塚市の歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

今回は歯と関係ない内容で、プチ紅葉の経過報告です。

プチ紅葉の3年前の様子は、こちらの記事です↓

https://www.sasayama-dc.com/blog/4912/

現在の様子です↓

随分、葉っぱが増えました。

でも幹は、ヒョロヒョロです。

これから幹は太くなるのか?

成長は止まるのか?

自分自身もこれから幹を太くして成長出来るのか?

また数年後に報告します。

マウスピースの使い分け 歯ぎしり・噛みしめ・顎関節症

宝塚市で歯周病の予防と治療に力を入れている歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

梅雨も本番でジメジメした日が続きますね。

私は高温多湿が苦手なので、診療室にはエアコンの他に除湿器を稼働させています。

1日稼働させるだけで、2Lのタンクが満杯になり、診療室がカラッとして気持ちいいので、しばらくお世話になりそうです。

さて、表題のマウスピースの硬さについてです。

マウスピースは歯ぎしりや噛み締め、いびき、顎関節症などの治療や予防に有効ですが、硬さが2種類あります。

ソフトとハードです。

ソフトは主に噛み締め(食いしばり)や歯ぎしり。

ハードは主に歯ぎしりの酷い人、顎関節症に用います。

すべてハードでもいいのですが、硬いので装着感はやや劣ります。

ハードタイプのマウスピース↓

ソフトタイプのマウスピース↓

ハードの装着感のイメージはアクリル、硬い下敷きのような感じです。

ソフトの装着感のイメージはゴム、硬めのゴムのような感じです。

当院では患者さんの症状に合わせて、ハードとソフトを使い分けていますが、比率的にはソフトが多いです。

歯ぎしり、噛み締め、いびき、顎関節症が気になる方はお気軽にご連絡ください。

歯周病の再生療法

 

歯周病で失った歯ぐきや骨を治す再生療法というものがあります。

「再生療法」については、時々テレビなどのメディアでも特集されます。

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歯を支える骨を歯槽骨(しそうこつ)といいますが、歯槽骨を再生する治療方法は20年以上前からありました。

私も歯科医に成り立ての頃、研修先の歯科医院の院長先生が再生療法セミナーの講師をされていたので、先生のご厚意でコースに参加させていただきました。

それから20年、再生に使用する材料などに多少の変化はありましたが、コンセプトは大きくは変わっていないと思います。

再生療法で骨は本当に再生できるのか?

結論をいいますと・・

確かに失われた歯槽骨は再生できます。

ただし、適応症は狭く、限りがあり、再生療法で再生した骨は、元からある骨と比べて弱いという性質があります。

ということで歯周病の原因を除去してあげないと、再生した骨はまた溶けてしまいます。

私が卒後5年目くらいに半年間受けた歯周病セミナーの講師の先生は歯周基本治療が一番大切であるとおっしゃっていました。

歯周基本治療とは、患者さんのセルフケアの改善と歯科医院での歯石取りやクリーニングの徹底です。(歯周病に対する外科処置は含みません。)

歯科医師になって20年が過ぎた今では、その意味がよく理解できます。

歯周病は生活習慣病ですので、生活習慣を改善しなければ根本的な解決になりません。

言い換えればダイエットと同じです。

お金をかけて脂肪吸引をして痩せても、元と同じ食生活ではそのうちリバウンドしてしまいます。

ウエストを測っている男性のイラスト(ビフォー)

再生療法も同じで骨を取り戻せても、その後のセルフケアやメンテナンスが悪いと歯周病は悪化し、再生した骨は溶けてしまいます。

当院では現在、歯周再生療法は行っていません。

歯周基本治療で、ほとんどの方が改善されていきます。

基本治療と聞くと再生療法と比べて、効果の少ない治療と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、きちんと行えば部分的には骨も回復しますので、同等の効果が得られます。

セルフケアの改善と平行しながら患者さんと2人3脚で行いますので、患者さんのセルフケア力もアップしてリバウンドしにくい長期的な安定が見られます。

歯周病でお悩みの方、お気軽にお問い合わせください。