ブリッジをやめて歯の喪失リスクを下げる。

院長の笹山です。

インプラントの最も効果的な使い方の1つが、

今あるブリッジをやめて、インプラントに変更することです。

画面右下に古いブリッジが入っています。

レントゲン写真です。

 

このブリッジの1番のリスクは手前側の歯(青矢印)の歯に神経が無く、メタルコアといわれる金属の土台が入っていることです。

いずれ歯根破折を起こして抜歯になる可能性が非常に高いです。

歯根破折についてはこちら↓

歯根破折

神経が無くて、金属のメタルコアが入っているだけでも、歯根破折のリスクがあるのに、その歯をブリッジに使っているので、更に過重負担となります。

ブリッジは上にある歯の本数より、少ない数の歯で支えるという、そもそも歯に過剰な負担をかける治療です。

この場合ですと、3本分の歯があるのに、根は2本しかないという状態で、単純に計算しても1本につき、1.5倍の負荷がかかることになります。

治療の経過です。

ブリッジをやめて、真ん中の元から無い歯の部分にインプラントをおこないました。

これでインプラント前後の歯が抜歯になる可能性が大幅に減りました。

手前側の金属の土台が入った歯は、近いうちにメタルコアを除去してファイバーポストに置き換えて、更に喪失リスクを下げる予定です。

抜歯を防いだファイバーポスト

「歯が無くて困っているが、入れ歯にはしたくない。」

「ブリッジは歯を傷めるのでしたくない。」

「入れ歯をやめて、固定性に歯にしたい。」

これらは患者さんがインプラント治療を選ぶポピュラーな理由です。

しかし、実は今あるブリッジを将来の歯の喪失に備えて、インプラントに変えておくことも非常に意味のある治療です。

歯のクリーニングや歯石取りは、歯を喪失しないための予防です。

ブリッジをインプラントに変えることも、歯を喪失しないための予防です。

ですので、広い意味ではインプラントも歯を失わないための予防治療と言えるかもしれません。

以上「ブリッジをやめて歯の喪失リスクを下げる。」でした。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院