歯根破折

寒い日が続きますね。

最近来院される患者さんで多いケースが「歯根破折」です。「歯根破折」とは、過去に何らかの原因で神経を抜いた歯が年数をと共に脆くなり、ついには割れてしまうという状態です。*神経があるのに割れる事はほとんどありません

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実際に歯根破折で抜歯した歯↓ 根に亀裂あるのが分かりますでしょうか?

根が2つに分離しています↓

自覚症状としては、「咬むと歯が揺れる」「歯ぐきに出来物が出来て腫れている」「硬い物を咬むと痛い」などです。

痛みの症状としてはあまり強くない事が多いのですが、治療法としては抜歯が主になります。

家でいうと地中の基礎が修復不可能な状態になってしまったような状態です。家屋の部分なら被せたり、詰めたりでリフォーム出来るのですが、歯の根が割れてしまうとどうしようもありません。

「さほど痛くないのに抜歯」という説明を患者さんに理解していただくのはなかなか難しいです。

レントゲンやCCDカメラで撮影した画像、破折した歯の模型や、絵を書いて説明することが多いです。

 

歯根破折した歯を抜歯する場合で大切なことがあります。

それは抜歯した歯が埋まっていた穴をキレイにすることです。

破折していた期間が長いほど、抜いた歯の周りの歯ぐきや骨はダメージを受けています。時には病巣などが出来ていることがあります。この病巣を残したままにすると骨や歯ぐきの回復が悪くなり、後々の治療に響きます。

たとえば後にインプラントにする場合などは、抜いた穴の骨が十分は治っていないと出来ない場合もあるのです。

割れている歯を抜くのは比較的簡単ですが、抜いた後に抜いた穴をキレイにする治療はかなり時間がかかります。そして労力のいる治療です。小型の耳かきのような道具で抜歯した穴の中を掻き出すようにして掻把します。

 

ほとんどが抜歯になってしまう「歯根破折」を防ぐためには、「歯の神経を抜かないこと」これにつきます。

歯の神経を抜くような虫歯を作らないこと。

予防が大切ですね。