すぐ効果の出る虫歯予防法

院長の笹山です。

歯医者さんで虫歯が見つかってショックを受けたことはありませんか?

「ちゃんと磨いているに…。」

「甘い物は食べないようにしているのに…。」

日本人の虫歯は年々減っていますが、先進国の中ではまだまだ多いほうです。

そこで虫歯をもっと簡単に予防するにはどうしたらいいか?

虫歯が減ってきた大きな要因は、歯磨き粉に含まれるフッ素です。

そして、フッ素入りの歯磨き粉で歯磨きをした後に、お口をゆすぐ回数が虫歯予防効果を大きさを左右します。

こちらをご覧ください↓

                                            *NHKためしてガッテンより引用

歯磨き後にたった1回ゆすいだだけで、お口に残るフッ素濃度が、3分の1にまで減っているのがお分かりでしょうか?

究極の虫歯予防方法は

「フッ素入りの歯磨き粉で磨いたら、

1回もゆすがない!」

です。

口に溜まった歯磨き粉は、洗面所で吐き捨てるだけにして、水ではゆすぎません。

すると、こんな疑問が湧くかもしれません。

① 「磨いて取れた菌が、口に残っていても大丈夫なの?」

② 「残ったフッ素を飲み込んでも中毒にならない?」

 

①については、既に歯から菌は剥がれていますので、唾液で洗い流されますし、飲み込んでも胃酸ですぐに菌は死にます。

②については、フッ素が残っていても、すぐに唾液で薄まりますので、吐き捨てた後に残った程度の量を飲み込んでも中毒にはなりません。

予防歯科の先進国スウェーデンやフィンランドでは「ゆすがない」が提唱されており、子供から大人まで虫歯がある人はほとんどいなくなったそうです。

私自身も「ゆすがない」を実践していますが、市販の歯磨き粉ではちょっと難しいです。市販の歯磨き粉は、ミント成分が強かったり、泡立ちが強いので、歯磨きした後は口の中がヒリヒリしたり、大量の泡が残ってしまい、ゆすぎたくなるからです。

歯医者さんで売られている歯磨き粉は、低研磨剤・低発泡剤・低香味ですので、ゆすがなくてもすぐに慣れると思います。当院のお勧めはライオンのチェックアップスタンダードです。(Amazonなどネットでも購入可能です。)

以上 「すぐ効果の出る虫歯の予防方法」でした。

皆様の歯の健康に少しでもお役に立てば幸いです。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

歯磨きしなくても虫歯にならない?

宝塚市 宝塚南口 歯医者 笹山歯科医院 院長の笹山です。

先日、”歯磨きに「虫歯を予防する効果はない」衝撃事実”というネット記事が出ておりました。(興味のある方は検索してみてください。)

記事によると「歯磨きに虫歯の予防効果があるというエビデンス(科学的根拠)はない」というのです。

私の見解です。↓

この記事も触れていますが、実際に歯みがきで虫歯を予防するにあたって、大きな効果を上げているのは、歯磨き粉に含まれるフッ素です。

フッ素が虫歯菌の酸の酸性や虫歯菌の活動を抑制することは、科学的根拠があります。

現在、歯磨き粉をつけずに歯を磨く人はほとんどいないと思われ、歯磨きと歯磨き粉はセットのようなものですので、「歯磨きに虫歯予防効果がない」というのはちょっと無理があるかもしれません。

「歯磨き粉をつけない歯磨きに虫歯予防効果がない」でしたら、まだ分かりますが…。

しかし、たとえ歯磨き粉を付けなかったとしても、歯磨きで歯垢を落とすことにも予防効果はあります。(歯垢(プラーク)が酸を産生することで、虫歯になります。)

また、歯磨き粉をつけなくても、歯磨きをしていると自然に唾液が出ることにより、唾液の再石灰化作用で、虫歯になりかけた歯の表面を修復する作用もあります。

唾液の力↓

記事を読んでもらうには、読む人を惹きつけるためにインパクトのあるタイトルも必要なことも分かります。

しかし、ちゃんと伝わらないで誤解される方もいらっしゃるのではないかと少し気になる記事ではありました。

たとえば、歯磨きは間違いなく歯周病予防に効果があります。ですので「歯磨きなんかしなくても、歯は悪くならないんだ、よっしゃー!」って捉えられると困ります。

ということで

歯磨きに虫歯予防効果あります!(歯磨き粉をつけなくても効果はあるけれど、つけたほうがより予防効果はUP)

歯磨き粉を大人なら2センチ、子供なら1センチを歯ブラシにつけて、1日2回以上、1回2分間以上、しっかり磨きましょう。

歯磨き粉で磨いた後は、口に溜まった歯磨き粉を洗面所にしっかり吐き捨て、一切水でゆすがないか、少量の水(おちょこ一杯くらい)で1回ゆすぐ程度にすると歯磨き粉のフッ素が口に残って、予防効果が高まります。

 

 

 

 

コロナ渦で虫歯が増えた?ここを注意!

宝塚市 宝塚南口の笹山歯科医院 院長の笹山です。

以前のブログにコロナ虫歯について書きました↓

コロナで虫歯? 受診控えで?

1年以上続くコロナ渦で、コロナによる自粛生活が影響したと思われる虫歯が増えています。

この数年、歯に全く問題がなかった患者さんに最近の定期検診で大きな虫歯が見つかるケースが立て続けにありました。

自粛生活と虫歯の関係はおおいにあります。

食事回数が増えると虫歯リスクが上がることをご存知ですか?

コロナでお家にいる時間が増えると、どうしても普段以上に食べたり、飲んだりの間食の回数が増えてしまいます。

プラーク中に存在する細菌は、口腔内の糖を分解して酸をつくります。

その酸により口腔内のpHは急激に低くなりますが、pHの低い状態が一時的なものであれば、唾液緩衝能により酸性から中性域に戻り再石灰化が起こりむし歯にはなりません。

間食をしたり飲食を続けていると、口腔内ではpHの低い状態が続き、再石灰化の生じる時間がなく、初期むし歯が発生してしまいます。

 

長引くコロナ渦で間食習慣が根付いていてしまうと、どうしても虫歯リスクが上がってしまいます。

解決方法としては、もちろん間食回数を減らすことなのですが、小まめに歯磨きすることや、歯を磨けない時は、食事の時のお水やお茶でゆすいで、飲み込むだけでも虫歯リスクは下がります。

特に中年以降の方は歯周病で歯ぐきが下がっている箇所が多く、歯ぐきは下がって露出した歯の根は、歯の表面のエナメル質の4分の1しか硬さがないので、非常に虫歯になりやすいです。

歯ぐきが下がって、歯の根が露出した歯の模型↓

早く収束して欲しいコロナではありますが、もうしばらくはかかりそうですので、虫歯にならないように普段より気をつける必要がありそうですね。

以上「コロナ渦で虫歯が増えた?ここを注意!」でした。

歯医者はどんな歯ブラシや歯磨き粉を使っているのか?セルフケアの仕方は?

宝塚市で歯周病の予防と治療に力を入れている歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

 

「歯医者さんって自分の歯はどうやってセルフケアしてるのかな?」

「高い歯ブラシとか歯磨き粉を使ってるのかな?」

「一般の人と何か違いがあるのかな?」

興味のある方がいらしたらと思い、特別なことはしていませんが、

院長の笹山が実践している歯のセルフケアについて書きます。

以下①~⑧の順におこないます。

① 歯磨き前に、まず水で口をゆすぎます。

② 歯間ブラシを通します。

③ フロスを通します。

先に歯と歯の間を掃除することで、後でつける歯磨き粉の成分が歯と歯の間に浸透しやすくなります。

④ 歯磨き粉をつけずに歯を磨きます。

5分程度。

舌で歯の表面に触れてみて、歯の表面がツルツルするまで磨きます。

実は歯磨き粉を付けない方が泡立ちもなく、長時間磨けます。

また、歯磨き粉による滑りもないので、歯の表面にダイレクトに毛先が当たって、磨き残しが少なくなります。

⑤ 水でゆすぎます。

⑥ 歯磨き粉をつけて磨きます。

2分程度。

綺麗になった歯の表面を、歯磨き粉の有効成分であるフッ素やその他の成分でコーティングする感覚で磨きます。

シャンプーでいう、リンスやトリートメントのような使い方です。

磨くというより、塗るという感じです。

歯磨き粉の研磨剤の効果で歯の着色(茶渋など)もつきにくくなります。

⑦ 口に溜まった歯磨き粉を吐き出します。

水で1回もゆすがない。

歯磨き粉の有効成分をなるべく歯に残して、虫歯や歯周病の予防効果高めるために水でゆすぎません。

⑧ 寝る前はコンクールFでうがいします。

うがいは、歯みがきが終わってから15分以上(フッ素等の有効成分効いて、歯の表面のPHが中性に戻るのにかかる時間。)時間を空けます。

歯の表面をコンクールFの有効殺菌成分であるグルコン酸クロルヘキシジンでコーティングして、寝ている間の菌の繁殖を抑えます。

以上の①~⑧を夜におこないます。朝と昼は時間短縮のため、朝は舌クリーナーと⑤、⑥のみ。昼は⑤、⑥のみをおこなっています。

現在の使用中のセルフケアグッズ

・歯ブラシ オーラルケアのタフト24 M

・歯磨き粉 ライオンのブリリアントモア または、バトラーのCHXペースト

・歯間ブラシ ドラッグストアで買った物

・フロス ライオンのウルトラフロス

・うがい薬 ウェルテックのコンクールF

舌クリーナー  Ciメディカル ゼクリン

こんな感じですが、グッズについてはドラッグストアで売っていないものもあります。興味のある方は来院の際にお気軽にお尋ねください。

以上、歯医者のセルフケアについてでした。

歯ぐきが下がる(痩せる)原因は?対策は?

宝塚市で歯周病の予防と治療に力を入れている歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

「歯ぐきが下がるのは年齢のせいですか?」

患者さんからよく聞かれる質問です。

年齢も多少の要因になりますが、

歯ぐきが下がる原因は、いくつかあります。

① 歯周病

② オーバーブラッシング(必要以上の力を入れて歯を磨くこと。)

③ 歯ぎしりや食いしばり

④ 歯並びが悪い

⑤ 不適合な被せ物

などが考えられます。

下の図のように、アジア人は欧米人と比べて、歯ぐきや骨が元々薄いので、下がりやすいのです。

対策としては上記の①~⑤を改善するということになるのですが、

気を付けていただきたいのが、②のオーバーブラッシングです。

「弱い力で優しく磨かないと、歯ぐきが痩せてしまう!」と考えて、

軟らかい歯ブラシで、弱すぎる力で磨いてしまうと別の問題が浮上します。

歯垢が落としきれずに、歯周病や虫歯の原因となってしまうことがあるのです。

歯磨きの時の力加減は、ご自身の歯ぐきのタイプ(厚みなど)によって変わりますので、歯医者さんで実際に診てもらって、アドバイスを受けられるのが良いと思います。

以上「歯ぐきが下がる(痩せる)原因は?対策は?」でした。

参考にしていただければ幸いです。