こどもの矯正 いつからどんな方法で?

院長の笹山です。

取り外し式のマウスピース矯正が流行っています。

永久歯の生えそろった大人の歯並び改善には適していると思いますが、乳歯が抜け、永久歯が生えてくる、顎が成長するという変化の大きい小学生に適しているかは、少し疑問を感じます。

当院ではこどもの歯並び改善に、拡大床という取り外し式の装置を使っています。

マウスピース矯正のように学校につけていく必要がないので楽です。

学校から帰って、夕飯以外の時間と寝ている時に装着するだけです。

ゆっくり痛くなく歯並びを少しずつ改善させる装置ですので、2~3年くらいかかりますが、ちゃんと使用すれば歯並びは良くなります。

実際のケースを見てみましょう。

拡大床装置

 

治療前 5歳のお子さん。すべて乳歯ですが、この段階で歯並びが乱れています。この歯並びが自然に良くなることは、ほぼありません。この段階では矯正は始めませんが、保護者の方には、永久歯の歯並びも凸凹になる可能性が高いことを伝えておきます。

 

拡大床開始時 7歳の時。前歯が永久歯に生え変わりました。予想通り、永久歯の歯並びが悪くなりました。これも自然には治りません。放置するともっと悪くなります。ここからスタートで問題ありません。理想的な開始時期は小学校1~2年生くらいです。

開始後1年半

凸凹がかなり改善しています。上の写真と比べて、歯のアーチがV字型から半円形に変わっているのが分かりますでしょうか?

拡大床はきちんと使うと、とても効果的な装置です。

逆にいいますと、指示通り装着出来ないお子さんには効果はありません。

当院では拡大床やプレオルソを用いた小児矯正をおこなっています。

お子さんの歯並びが気になって歯医者に行ったものの「もう少し様子をみましょう。」と言われて、本当に何もしなくていいのか不安になって来院される方が割と多いです。

お子さんの歯並び・かみ合わせで気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

 

床矯正(拡大床)どれくらいで良くなる?

院長の笹山です。

本日は当院でおこなっている床矯正という矯正治療です。

拡大床という取り外し式の装置を用いて、歯並びを改善します。

床矯正についてはこちらから↓

子供の歯並び矯正 床矯正・拡大床ってどんな治療?

今回はどれくらいで歯並びが改善されるのか実際のケースで見てみましょう。

小学校低学年のお子様です。

開始時↓

1年後↓

1年4か月後↓

だいぶ前歯の凸凹が改善されました。あと一歩です。

*術前の画像と比べて、前歯だけでなく、歯全体のアーチが広がっているのが分かるでしょうか?

当院ではスローペースで拡大することで、歯だけでなく、顎の骨そのものも広げるイメージでおこなってます。

また、十分に期間をかけることで、後戻りが少なく、確実に歯並びを改善することが可能です。

 

 

子供の歯型、大人の歯型

宝塚市で小児歯科、小児矯正治療をおこなっている歯医者 笹山歯科医院の笹山です

当院ではこどもの歯並び矯正に力を入れています。

こどもの歯並びで一番多いのは、凸凹歯並びです。

それを治す装置は、主に拡大床という矯正装置でおこないます。

拡大床↓

この装置を作るためには歯型を採って、歯の模型を作る必要があります。

年長さんくらいから治療を始めることが可能な治療方法ですが、

この歯型を採るというのが、ハードルの高い最初の壁となります。

小さいお子さんは歯型を採るのは当然初めてのことですし、嘔吐反射も強いので、歯型材料が固まるまで数分間がなかなか大変です。

当院ではなるべく苦しくないように歯型を採る工夫をおこなっていますので、大体OKなのですが、時には無理な時もあり、少し期間を開けて再チャレンジすることもあります。

子供の歯の模型

大人の歯の模型と比べるとこんなに大きさが違います。右の上下が大人の模型

 

 

当然歯型を採るトレーの大きさも違います。

先日は拡大床を作るためにお子さんの歯型取りがありました。

頑張ってくれたので、綺麗な歯型が採れました。これで拡大床が作れます。

今後の矯正治療も頑張れるように、しっかりサポートしていきます!

拡大床治療はいつまでに始めればいい? 

宝塚市で小児歯科、小児矯正治療をおこなっている歯医者 笹山歯科医院の笹山です

「ホームドクターによる小学校2年生までに始める拡大床治療」

先日発売されたばかりの書籍で、早速購入しました。

ブログタイトルの「拡大床治療いつまでに始めればいい?」の答えはこの本のタイトル通りです。

私は過去にこの書籍の先生の実習セミナーを受講しておりましたので、復習の意味でも非常に勉強になりました。

まだまだ読み込んでいきますが、開業医が本当に臨床で知りたいこと、ツボがきめ細かくちりばめられています。

何度も読み返すことになる本となります。

当院では、咬合育成(歯並びや噛み合わせを正しく成長に導く治療)に力を入れています。

子供の歯並びや噛み合わせが心配で見てもらったけど「経過観察しましょう」と言われて「本当にそのままでいいのか心配・・。」というお母さん方は多いです。

お気軽にご相談ください。

 

 

子供の歯並び矯正 床矯正・拡大床の効果

宝塚市で小児歯科、小児矯正治療をおこなっている歯医者 笹山歯科医院の笹山です

「床矯正・拡大床ってどれくらい効果があるの?」

「四六時中つけっぱなしのワイヤー矯正と違って、取り外し式だから効果が落ちるんじゃないの?」

そんな疑問にお答えするために、当院で拡大床を2年装着したお子さんのbefore&afterを見てましょう。

before

真ん中の大きな前歯(紫)以外はすべて乳歯です。この前歯の横に生える永久歯のためのスペースがありませんので、このままですと歯並びは凸凹なります。また、歯のアーチは台形(青線)になっており、とても狭い状態です。

取り外し式の床矯正装置を2年半装着しました↓

 

after

どうでしょう?

狭かった顎が広がり(矢印青から赤)、前歯4本(紫)が永久歯に生え変わりましたが、凸凹になっていません。

元々、台形のようだった歯のアーチが、半円形のような歯のアーチ(青線)に変わっています。

それだけ歯が並ぶスペースが出来たということです。

 

床矯正の効果を例えてみますと・・

子供用の4人掛けの長椅子に、大人4人は座れません。

大人4人が無理矢理座ろうとすると、半身になったり、前後に体をずらして座ります。

それが歯並びでいう凸凹になるということです。

凸凹になった歯並びが自然に治ることはほぼありません。

大人が座れるように、長椅子の幅を大きくするのが、床矯正です。

 

装置の装着時間についてですが、

装置を装着するのは学校から帰って、夜ごはん以外と寝る時だけです。

学校には付けて行かなくて大丈夫です。

もしbeforeのまま、全部永久歯に生え変わってしまったら・・

歯並びは凸凹になり、顎も狭いので、抜歯して矯正となっていたでしょう。

効果には個人差がありますが、真面目にコツコツと装着すれば、かなりの改善が期待できる治療です。

当院では歯を抜く矯正にならないよう、積極的に床矯正治療をおこなっています。

お子さんの歯並びが気になる方はお気軽にご相談ください。