3年ぶり超満員。

院長の笹山です。

少しずつ暑さが落ち着き、過ごしやすくなってきました。

先日の日曜日に大阪で開催された近畿デンタルショーに行ってきました。

コロナ過で開催の中止が続き、大阪では3年ぶりの開催となりました。

混むことを予想していたので、朝一番の開場と共に入場してきました。

お目当てのブースをじっくり見て回り終えた頃には、どんどんと来場者が増えて、密になっておりました。

久しぶりの開催で目を引いたのは、拡大鏡(ルーペ)のブースです。

ルーペは精度の高い治療をおこなうために、歯が大きく見えるようにする器具ですね。こんな感じです↓

最近では歯科衛生士さんも歯石取りやクリーニングをする時に歯が良く見えるようにルーペを使っています。

ルーペのブースには歯科衛生士さんと思わしき人達が人だかりになっていました。

歯科衛生士さんもルーペを使うのが当たり前の時代になってきた感があります。

ルーペを使うと良く見えるので、治療の精度が上がりますので、患者さんにとって良い事だと思います。

ちなみに私は肉眼での治療はおこなっていません。常時ルーペを装着しており、3~8倍までの倍率のルーペ数台を治療目的に応じて使い分けています。

当院も歯科衛生士用のルーペを用意していますので、スタッフはいつでも使えます。

話を元に戻します。

デンタルショーでは他にマイクロスコープを見たり、外科用の器材を見たりしました。

こちらはインプランターやピエゾサージェリーといってインプラントをおこなうために必要な機材です。最新モデルは操作パネルが大きく、近未来的なデザインでした。↓

久しぶりのデンタルショー、楽しく参加させてもらいました。

デンタルショーの会場であるグランキューブ大阪というビルは、大阪の中之島にあります。周辺の景色が優雅で、好きです。

淀屋橋からの風景。左は大阪市役所

 

右手にフェスティバルホール

以上「3年ぶり超満員。」でした。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

 

自費料金のお問い合わせについて。

院長の笹山です

時々ですが、初めての方から

「インプラントはいくらでやっていますか?」

「セラミックの費用を教えてください。」

などのお問い合わせを電話やメールで頂きます。

結論から申しますと、当院はメールやお電話で自費の治療費についてお答えしておりません。

保険診療については国で定められた費用がありますので、それに診察料や検査費なども含めた概算についてお答えはしています。

なぜ自費の料金についてお答えしないかといいますと、当院では自費は治療方法や治療期間などを説明した後に、費用をお話しすると決めているからです。

自費は保険診療と比べて費用がかかります。

それだけの費用差が出る理由は、診断から治療に至るまで、すべての工程において時間とコストがかかるからです。

全く同じものを同じクオリティで提供されるなら、当然皆さんは安い方を選ばれると思います。

家電や洋服などは、その部類に入ると思います。

しかし安いセラミックと高いセラミックでは明らかに差があります。

同じ品質の治療であれば、患者さんは高い方の歯医者さんには行きませんので、歯医者側は高く設定するメリットはないと思います。

それでも安くしていない(出来ない)のには理由があります。

自費治療は患者さんと歯科医院との個人契約です。

品質の低い物を入れて、長持ちしなければ、患者さんに迷惑をおかけします。

例えばインプラント治療ですが、当院は日本の歯科医院におけるインプラント1本の平均費用と同じぐらいの費用でおこなっています。

また、当院の使用しているインプラントメーカーは世界で一番シェアがあり、論文や検証データも世界で一番多いメーカーを使用しており、一般的なインプラントメーカーと比べると、原価が1・5倍くらい高いです。

体に入れる物ですから「安全で信頼性の高いメーカーを」という考えから選んでいます。

昔、安いインプラントメーカーを使用している先生に「品質に不安はありませんか?」と聞いたことがあります。

その先生の答えは「もし抜けたら、また入れ直せばいいよ。」でした。

そういう考え方もあるのかと驚きました。

高いインプラントメーカーなら何でも大丈夫というわけではありませんが、長持ちさせる可能性を上げられることは、出来るだけしておくという意味でメーカーにこだわっています。

また、インプラントのかぶせ物を作るのも日本有数の歯科技工所に製作してもらっています。これも一般的な歯科技工所より1・5~2倍くらい製作費がかかります。

インプラントの被せ物は、デザインや細かい嚙み合わせなど、天然の歯に被せる物よりもシビアに作りこむ必要があります。細部まで考えてデザインし、精密に製作しなければ、長期の安定に影響します。

安いインプラントメーカーを使用し、安い歯科技工所で被せ物を作成すればコスト削減は可能です。

しかし医療ではコストカットしてはいけない部分があります。そこに関しては、妥協しないように心がけています。

賛否両論ある話だと思います。

「料金ぐらい電話で答えてくれてもいいのに…。」

お気持ちは理解できます。

私が医療従事者でなく、患者さんならそう思うかもしれません。

最近ではHPに自費料金表を掲載している歯医者さんが増えているのも知っています。

ただ、当院での自費治療のスタンスは前述の通りですので、当院で自費治療を検討される方には、ご予約の上ご来院頂き、お口を拝見してから、治療方法や治療期間など説明してからの費用説明とさせていただいております。

なぜそれだけコストがかかるのか、保険診療との違いは何なのかなど、ご理解いただいたうえで診療を受けて頂きたいのでそのようにしています。

ちなみに当院は基本的に保険診療がメインの歯科医院であり、自費治療はあくまで治療の一つの選択肢としての提示です。

保険診療と自費治療の違いをご理解いただき、患者さんに選択していただく。

ただそれだけです。

しつこく自費を診療を勧めたりすることは一切ありません。

保険と自費のどちらを選ばれても、精一杯治療させていただいております。

ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

宝塚市の歯医者 笹山歯科医院

インプラント手術に使うネジ

院長の笹山です。

インプラント手術に使うネジの話です。(インプラント本体のネジではございません。)

このネジは痩せている骨にインプラントをする際に、増骨といって痩せた骨に人工骨を補充して、その人工骨が動かないように膜(メンブレン)でカバーし、そのカバーが動かないようにピン止めするためのネジです。

イメージが湧きにくいと思いますので、YouTubeのCG動画を貼っておきます。

先日納品されたのですが、確認のため開封したところ、10個あるネジの1個を紛失してしまいました。

あきらめきれずに30分くらい探したのですが見つかりません。

なぜ見つからないのか?

実はこのネジ、このくらいの大きさなんです。

3ミリしかありません。

そして、たかがネジになぜ30分も探し回るのか?

このネジ1本2,000円以上するからなんです!

3ミリのネジ1個が2,000円以上もするなんて驚きますよね。

後日たまたま見つかりましたが、歯科に関するものはとにかく何でも高いです。

前述の膜(メンブレン)は安くても10,000円以上。

インプラント本体のネジは40,000円以上します。

ちなみにインプラントは通常、手術から被せ物まで入れて40万円前後が日本の歯科医院の平均的な価格ですが、それには手術費や使い捨て手術器具の準備費、手術スタッフの人件費、被せ物の型取り費、被せ物を作る歯科技工士さんに支払う製作費、被せ物の装着料、その他諸々を含むので、高額になるんです。

スタッフにも嫌がられるかもしれませんが、材料や器具は大切に扱って欲しいですし、コストも意識して欲しいので、機材や材料の値段は極力言うようにしています。スタッフに値段を言うと大抵「考えられない…。高すぎです。」と引いています。

今回はそもそも自分の不注意で一旦紛失してしまったので、自分が一番気を付けなければならないんですが(笑)

以上「インプラントに使うネジ」でした。

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久しぶりのショールーム

院長の笹山です。

最近休診日を利用してショールームを巡っています。

歯科メーカーのショールームには、患者さんが座るユニットを呼ばれる椅子や、レントゲンの機械、手術用顕微鏡など診療器材を展示しています。

5年ぶり位にショールームに訪れましたが、どれも最新のデザインになっておりカッコいいです。

ユニット↓ 白は格好いいけど汚れたら大変(白のスーツでカレーうどんは食べれません。)

色んなユニットが並んでいます。↓こんな診療室だったらカッコいいなぁ。

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)↓ カメラメーカーのライカ社製です。

歯科の器材は大体高いです⤵

患者さんの座るユニット(椅子)は安い物でも100万円以上、普通クラスで300~400万円、最高機種だと1000万円近くします。

座る時に汚さないように気をつけましょう^^

手術用顕微鏡(マイクロスコープ)は安い物でも200万円くらい、最高機種だと1000万円を超えます。

どちらも買ってみたけれど使いにくかったでは済まされない金額ですので、購入する際は慎重に選ばなければなりません。

当面の間、色々なメーカーさんのショールーム巡りが続きそうです。

車のモーターショーのように、歯科にもデンタルショーというものがあるのですが、ここ数年コロナで軒並み中止になっており、今年になってやっと少しずつ再開し始めた感じです。

デンタルショーは各メーカーが一堂に会しますので、ショールーム巡りをしなくて良いのでありがたいです。

今年の9月に大阪で数年ぶりのデンタルショー開催があるそうなので楽しみです。

以上「久しぶりのショールーム」でした。

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カルテ整理をしていて感じたこと

院長の笹山です。

年末年始と年明け最初の連休を使ってカルテ整理をおこないました。

カルテの保存期間は法律で5年と決まっており、保存期間を過ぎたカルテは整理していかないと溜まる一方で、医院に保管するスペースが無くなってしまいます。

カルテを整理するなかで、保存期間をとうに過ぎている昔のカルテが入った保管ケースをいくつか発見しました。

飛び飛びですが、平成の初期だったり、古いものでは昭和50年代のものもありました。

カルテというものは治療の記録だけでなく、患者さんの保険証の情報も記載されています。

当院には先代の頃から通われている高齢の患者さんが多くいらっしゃるのですが、その方々が過去にどんなお仕事をしていらしたのかが、カルテの保険証欄を見るとある程度分かります。

「あの方、学校の先生だったんだ。」とか「あの企業にお勤めだったんだ。」「看護師さんだったんだ。」などです。

そんな感じがするなぁと思う方もいらっしゃれば、失礼ながら意外だなと感じる方もいらっしゃいました^^

皆さん仕事を何十年も続けられて、今のお姿があります。おじいちゃん、おばあちゃんの患者さんとしてだけでなく、人生の先輩としての尊敬の気持ちを忘れてはいけないとあらためて感じました。

こんな経験を思い出しました。

私がまだ勤務医だった時、20代の終わりくらいの話です。

勤務先で高齢者の男性患者さんに叱られたことがあります。

「説明が足りない。年寄りだと思って説明をはしょるんじゃない!」

自分では普通に説明したつもりだったのですが、どこかで「おじいちゃんの患者さんだから…細部まで詳しく説明しなくてもいいんじゃないか。」と思っていたのかもしれません。

後で院長先生に「あの患者さんは、昔会社経営をされていて、それなりの立場にあった人だから、そういう接し方は良くない。」と叱られました。

そんなことで、高齢者の方をおじいちゃん、おばあちゃんではなく、人生の先輩として接することの大切さを知りました。

もちろん、おじいちゃんやおばあちゃんとして接したほうが、患者さん自身が楽な場合もありますが、そうでない場合もあるということです。

カルテ整理の話に戻ります。

カルテは大きなみかん箱12箱分くらいを休診日を4日間利用して整理しました。

重さにして何キロでしょう。多分全部合わせて、60キロぐらいあったと思います。整理が終わって、なんとなく医院が軽くなったような気がします。

普段使わない筋肉を使ったので足腰が筋肉痛で2,3日痛みましたが、カルテ整理をして、心も整理された気がします。