歯周病菌の検査 位相差顕微鏡って?

宝塚市で歯周病の予防と治療に力を入れている歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

当院では歯周病の予防や治療における検査のひとつに顕微鏡検査をおこなっています。

細菌検査に使う顕微鏡↓

こちらは位相差顕微鏡といって4000倍くらいの倍率で、お口から採取したプラーク中の細菌を観察できます。

下の画像の右側に顕微鏡を設置しており、手前のモニターで結果を拝見出来ます。

モニターには動き回る菌が映し出されるます。

こんな感じです↓参考動画(顕微鏡メーカーPスコープさんより)

検査結果をご覧になった患者さんの感想は・・

「きゃ~」

「ひぇ~」

「・・・。」

など様々です。

誤解がないようにお伝えしますと、患者さんを驚かせるために検査しているわけではなく、ご自身のお口の中に菌がいることを知って頂くこと。虫歯や歯周病は細菌感染症であることを再認識して頂きたくておこなう検査です^^

もちろんスピロヘータなど良くない菌が多く観察される場合など、歯周病リスクを診断するのにも有効です。

日頃の歯磨きで落としきれない細菌を放置しておくと、歯を失う原因につながります。

歯医者さんで定期的な歯のクリーニングをおこなうことで、虫歯や歯周病は進行を遅らせたり、予防することが可能です。

患者さんのリスクに応じて、2~6か月おきの定期健診と歯のクリーニングを推奨しています。

笹山歯科医院で歯周病治療を受けられる患者さんは無料で顕微鏡検査をおこなっております。定期検診などお越しの際はお気軽にお申し付けください。

以上、歯周病菌検査と位相差顕微鏡についてでした。

歯医者で歯の写真を撮るのは何故?

宝塚市で歯周病の予防と治療に力を入れている歯医者、笹山歯科医院の笹山です。

当院では、毎日患者さんの歯や歯ぐきの写真を撮っています。

その理由は、患者さんにご自身のお口の状態を良く理解して頂くためです。

「今、虫歯って言われたけど、穴なんか開いてたかな?」

「手鏡で奥歯を見るように言われたけど、いまいちよく見えなかった・・」

歯医者さんあるあるです。

よく分からないまま、削られたりするのは、不安なことだと思います。

私たち医療側も、患者さんに不安があったり、理解されないままでは非常に治療しづらいです。

話を写真に戻します。

写真を撮るカメラは、Panasonicのデンタルアイというペンタイプのカメラです。

このカメラで撮影するとこんな感じの写真が撮れます。

小さな虫歯削ると、虫歯が歯の中までかなり広がっていたことを、ご説明するために撮影した写真です。

歯石がついている歯を見ていただくために撮影した写真です。

(手鏡だと意外と見えにくいんです。)

このPanasonicのカメラは私が惚れ込んで導入したカメラです。

その経緯についてはこちらをどうぞ↓ どうでもいい人は飛ばしてください(笑)

https://www.sasayama-dc.com/blog/4358/

こんなカメラも使います↓

この一眼レフカメラには、他の役割があります。

でも、ほとんどの写真は前述のペンタイプカメラで撮影します。

その理由は・・

① 撮ったその場で、すぐモニターに映せるから。

② ペンタイプでスリムなので、普通は撮れないようなお口の奥までカメラを入れることが出来て、患者さんの苦痛を伴うことなく、難しい位置の写真も撮れるから。

撮った写真は、こんな風にモニターに映してご説明しています。

定期健診のたびに、一眼レフカメラでお口の写真を撮影する歯科医院もありますが、当院ではおこなっていません。

理由は一眼レフカメラで撮影するには、お口の中に撮影用のミラーを入れたり、唇を排除する器具を装着する必要があり、これが結構患者さんに苦痛を与えるからです。

また、ルーティンワークのように定期的に撮影しても、意外と患者さんに見せていない場合があるからです。

何故なら、一眼レフカメラで撮影した画像は、SDカードなどを経由させないとモニターに映せないので、とても手間がかかるからです。

その昔に勤務医をしていた頃、院長先生に「患者さんに見せない写真を撮るのはやめなさい、撮ったら必ず患者さんに見せなさい」と教わりました。

今後も歯や歯ぐきの写真を撮って、患者さんにお口の状態を分かって頂いてから、安心して治療を受けていただきたいと思います。

宝塚市歯周病検診 受けたほうがいいですか?

宝塚市で歯周病の予防と治療に力を入れている歯医者、笹山歯科医院 院長の笹山です。

結論を先に書きます。

かかりつけの歯科医院で定期的なメンテナンス(3~6か月ごと)を受けている方は、宝塚市歯周病検診を受ける必要はないと思います。

逆にそうでない方は受けたほうがいいと思います。

その理由を説明する前に、歯周病検診の概要からお話しします。

宝塚市では40歳、50歳、60歳、70歳の節目に市民の皆様に、無料歯周病検診のクーポンがお住まいのご住所に送付されます。

当院も歯周病検診協力医療機関ですので、無料検診をお受けしています。

何故、市が歯周病検診推進するかといいますと、歯周病で歯を失う方が後を絶たないからです。

35歳以上の成人の90%は歯周病です。

歯周病は自覚症状がほとんどない病気ですので、自分は歯周病じゃない残りの10%に入っていると思っても、そうではない場合がほとんどです。

歯周病の怖い所は病気が進行して、歯ぐきが下がったり、歯がグラグラになっても元通りには戻らないところです。

数年で歯ぐきが下がったり、歯がグラグラになったり、することはありません。30代、40代で定期的に歯石取りなどのメンテナンスを受けていない結果が50代、60代で出始めます。

その頃にはそのような症状が出ても「老化かな?」と思ってしまいがちですが、それは数十年かけて重症化した歯周病です。

「老化で歯が抜けることはありません、大人の歯に寿命はありません」

さて

「歯石取りが痛かったから」 「何回も通わされて嫌になった」 「歯磨きのチェックばかりされた」

そんな理由で、定期検診や歯石取りを受けていない方がいらっしゃいます。

当院は痛くない、辛くない歯周病治療に力を入れています。

当院で宝塚市歯周病検診を受けられてから、継続的にメンテナンスを受けられている方も多くいらっしゃいます。

歯ぐきからの出血、口臭、歯ぐき下がり、ぐらつき、ネバつきを治したい方は当院までご相談ください^^

歯ぐきが下がった、痩せてしまった

 

「歯ぐきが下がってしまった、痩せてしまったのが気になります。」

というご相談をお受けすることがあります。

歯周炎 *日本臨床歯周病学会HPより引用

歯ぐきが下がる・痩せる原因はいくつかありますが、

一番多いのが歯周病です。

他には・・

・咬みあわせが悪い

・歯ブラシで強く磨きすぎている

・歯ぎしりや食いしばりのクセがある

・過去に歯並び矯正をした

・元々歯ぐきが薄い、弱い

などがあります。

そして、この状態を放置してしまうと

・知覚過敏

・歯周病の悪化

・歯の根元の虫歯

などになる可能性があります。

何が原因かによって対策や治療方法が異なりますので、歯ぐきが下がった、痩せてしまった方は早めに歯科医院を受診されることをオススメします。

2018年の当院の治療傾向まとめ

今年最後の診療日は雪でした

2018年の当院における患者さんの治療傾向についてです。

新患の方は、歯周病や入れ歯でお悩みの方が多く来院されました。


まずは当院の診療の柱でもある歯周病についてです。

新規で歯周病でお困りで来院された方では「ずっと通っているがなかなか良くならない」という方が多かったです。

これは例年同じ傾向が続いていまして「歯医者に定期的に歯石取りで通っているんだけど、だんだん悪くなってしまって、今後が不安・・」という方々が多いです。

この場合、しっかりと検査とカウンセリングをおこない、時間をかけて少しずつ改善させていきますと、ご本人のセルフケア改善等の協力も必要ですが、ちゃんと治っていきます


次に入れ歯です。

インプラント全盛の時代でも、現在入れ歯をお使いの方はまだまだたくさんいらっしゃいます。

まずは入れ歯にならないように、歯周病をちゃんと治すのが大事ですが、それでも入れ歯になった場合は、出来る限り使いやすく違和感の少ない入れ歯を作ります。

他院に通院中だったけれど、入れ歯の不具合がなかなか改善されなくて、新たに当院で入れ歯を作り直した方が多くいらっしゃいました。


最後はメタルフリーです。

既に当院に通院中の患者さんが、メタルフリー治療を選ぶ割合がかなり増えました。

メタルフリー治療とは金属を使わず、セラミックやジルコニアを使って、詰め物やかぶせ物を作ることです。

最近はこちらから説明しなくても、メディアやネット等の媒体から、金属の弊害を認識される方が増えていますので、患者さん側からメタルフリー治療を要望されることが多いんです。

私自身の歯にも治療跡は何箇所かありますが、すべてメタルフリーです。

金属は1箇所もありませんし、今後も入れません。

仮にインプラントになったとしてもチタンではなく、ジルコニアインプラントを選ぶでしょう。

なぜかといいますと、歯科医になって20年、相当な数のメタルフリー治療をおこなってきましたが、金属と比べて、明らかに良いと実感があるからです。

具体的に何が良いかといいますと・・

磨き残しや歯垢がつきにくい

虫歯になりにくい

歯周病になりにくい

金属と比べて外れにくい

歯肉が綺麗になる

日本は銀歯治療が普通におこなわれてきたので、「歯形を採ったら銀歯が入る」が当たり前になっていますが、金属は色んな副作用があります。

先進国で銀歯治療がこんなに普通におこなわれているのは日本だけです。

でも、あまりにその事が皆さんに知られていないので、こちらから言うと「歯医者で高い歯を薦められた」「銀歯でいいのに・・」となってしまうのが、5年くらい前までの傾向でした。

でも今は違います。

前述のように金属の副作用をご存知の患者さんが多くなったのです。

現に保険診療でも、銀歯の廃止はどんどん進んでいます。

来年もこれらの傾向は続くと思います。

削らないことが一番、これは誰も異論がないと思います。

つまり予防が一番大事です。

当院では通院患者さんの半分以上が、虫歯や歯周病予防のためにメンテナンスで通院されています。

それでも治療せざる得なくなる場合があります。

その時は最良の技術と材料を使い、出来る限り、長期間持つ治療をする。

これにつきます。

来年も自分の歯を大切にしたい方のお手伝いを一生懸命させていただきます。

今年1年ありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします。